昨日確認したときはまだ蓋がふさがったままだった梅群の王台ですが、今朝内検して確認したところ、蓋が破られ、女王が誕生したようです。
ああ、ほっとしたわあ。
これで、うちの二ホンミツバチは2群になり、とりあえず何かのハプニングがあっても全滅のリスクはだいぶ減らせる状態になりました。
4月に思い描いていた計画では、この梅群をまず14枚群にまで大きく育て、それを3群に分割し、6月中旬ごろにそれぞれの群をさらに2分割して、5群か6群に増やす予定でした。しかし、分蜂熱が出て王椀を造り始めたころから、新たな造巣が止まり、王椀をすべてつぶしても翌日にはまた作られるような状況で、8枚群から巣の拡大が一向に進まず、そうこうしているうちに痛恨の自然分蜂がおきてしまいました。
今回の計画がとん挫した大きな敗因は、分蜂熱が出た後の造巣停止を見誤っていたことと、「王台の蓋の先端に繭が露出してから5～6日目に旧女王蜂は働き蜂とともに分蜂する」っていう情報を鵜呑みにしてしまったことです。
まず分蜂熱についてですが、二ホンミツバチは分蜂モードに入ると全く巣を造らなくなって、暇を持て余した働き蜂が巣内に大量にぶら下がって俗にいう蜂柱を形成するようです。去年の逃去未遂の時もそうでしたが、何もしていない蜂が蜂柱を形成しだすと、それは分蜂や逃去など、巣を見限って引っ越しする前兆のように思えました。これは王椀をすべてつぶしても変わらず、というか、つぶしても翌日には元通りに再生されている状態で、働き蜂の分蜂への強い意志は人間が介入してどうこうできるものではなさそうに見えました。
次に王台の繭の露出と分蜂のタイミングですが、これについては、セイヨウミツバチと同じように、蓋がけされた瞬間から分蜂が起きる可能性があると思っておいた方がよさそうです。二ホンミツバチでは、蓋がけから2，3日で王台先端に繭が露出し、その5日後くらいに分蜂が起きるというのが定説のようですが、今回の件でそれはデマであることがわかりました。
今回の件を踏まえて、もしも、時間を巻き戻してもう一度人工分蜂計画を設計できるなら、次のようにしたいと思いました。
・王台つぶしなど群れの意志に逆らうことをしない。仮に逆らってもその間働かない働き蜂が増えるだけで貴重な流蜜期の時間の無駄なので。
・王椀に産卵されてから8日後、王台が蓋をされたら、すぐに旧女王を人工分蜂させる。
・8枚群を2：3：3で3群に分ける
・巣枠の振り分けは旧女王群：新巣①：新巣②＝2：3：3 にする。
・旧女王群は2枚群で、近所に移動してしまうと戻り蜂が発生して餌不足に陥る可能性があるため、3㎞離れた友人宅にひと月避難する。
・新巣①と②は、元巣の位置に二つ並べて置き、外勤蜂を均等に分けるようにする。その後数日かけて徐々に距離を離していく。
という感じ。
とくに、王台の蓋がされたらすぐに人工分蜂に入るというのは絶対に守りたいところです。旧女王を逃してしまうと、処女王の交尾飛行完了までのタイムラグがあまりにも大きいからです。今回はそのタイムラグの間にアカシアとエゴノキとトチという主要蜜源の流蜜をあまり利用できないまま6月に突入することになってしまいました。そして何より、一番やりたかった実験「旧女王群と処女王群の巣枠差し替えで無産卵期間をなくそう!」ができなかったのは痛かった。
とまあ、反省はここまでで、ひとまず2群は確保できたことを祝福しようじゃないか！ってことで、何枚か写真を撮ったのを載せておきます。
無王群だった昨日までとはあからさまに態度が変わっていて、蓋を開けた瞬間から違いが判りました。昨日まであんなにキレ散らかしてたのに、今日は二ホンミツバチ本来の穏やかさを取り戻していました。布を被せてふたを閉める際も、すんなり巣枠に降りてくれます。昨日はこの布に針を刺してきてたのに手のひら返しが半端ない(笑)
それと、女王が生まれたとたんに造巣を再開したのには笑いました。昨日までの「マジで意地でも巣は造らんから！」っていう頑なさはどこいったん？
でも、サボってた大量の内勤蜂が造巣を再開したのは個人的に一番安心したところでもあります。このペースなら、6月中に10枚群くらいまで増えて、7月には14枚群になって、強群で夏を超えて、9月には数枚の蜜枠を頂戴できるはず！そして来年には14枚群で人工分蜂に入り、いろいろとやりたい検証ができるはず！
まあ、そう計画通りにいかないのが二ホンミツバチなので、あまり期待はしませんが(笑)
まずは女王様に交尾飛行を成功させてもらわないとね。
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