あと少し太らせようと粘った結果、記録的に早い梅雨到来でニンニクが収穫できない事態に

ニンニク

今作のニンニクは、早生の品種も晩生のニューホワイト六片も、どちらもかなり順調な生育を続けてきました。

年末から年始にかけて最低気温が氷点下10度に迫るような極寒の日がしっかり続いた一方で、春の天気は良好で、ニンニクの生育にとって好適な気象条件が整ったことが一番の要因だと思われます。

やはりニンニクには、ちゃんと寒い冬と暖かい春というメリハリのある気候が必要なようです。

がしかし、

まさかの5月中旬に実質梅雨入りするという珍気象に見舞われ、最後の最後で最大の危機が訪れました。

畑が濡れてて、収穫出来ねえ・・・

っていう。

五月中旬に一週間以上雨が続くなんて聞いてない。(これでも関東はまだ梅雨入りしてないってんだから、梅雨入りの基準がマジで謎。)

いや、まあ、この雨の前の段階で早生ニンニクの方はもう結構太っていたのですが、「うーん、あともう少し太らせたいなー」って欲張った結果がこれなので、僕の判断ミスといえばそうなのですけど、それにしても、ちょっと早すぎな梅雨入りでだいぶ困惑してます。

そんなわけで、

長雨がやみ、これからしばらくは晴れそうな予報の本日、20mの畝2本分、数にしてだいたい400個強の収穫を敢行しました。

長雨の影響は思ったよりなくて、球は十分に太り、腐ったりとかはない感じ。

あと、特筆すべきなのが、今年は葉にオレンジ色の斑点が付くサビ病が全く出ていません。

うちの畑では、サビ病が収穫量や品質に影響が出るようなひどいレベルで発生することはいままでなく、発生したとしても、一部の葉もしくは畝の一部分だけに発生する程度でした。なのでいつもそんなには気にしてはいなかったのですが、やはり、全く発生していないのを見ると結構うれしい。

今作に至るまで、自家採種を3回繰り返した過程で、さび病の発生のない株を選んできましたが、もしかしたら、その選別の効果が出てきたのかな? とか思ったり。

まあ、サビ病のことは置いておくとしても、自家採種の種で3作目となる今作の成果が昨年までよりいいものになっていて単純によかったです。

一輪車山盛りで、2杯分の収穫となりました。

3年半前、彼女と出会った日の翌日に植えた6個のニンニクが、自家採種を続けてここまで増えて、なんか不思議な感じがすると同時に、来年は自家採種の種で4回目の栽培なのだなーと時の流れ速さを実感したのでした。

2条植え、3条植え、5条植えビニールマルチ有の比較は?

今作の早生ニンニク栽培では、畝を2本に増やしたついでに、植栽密度を変えて、それが収穫物にどう影響するかを実験していました。

うちの早生ニンニクは、60cm幅の畝に2条植え・マルチ無しが基本なのですが、畝幅は変えずに、3条植え・マルチ無のパターンと、5条植え・ビニールマルチ有(たまねぎ用9515黒ビニールマルチ)のパターンを追加し、3パターンの密度で栽培してみることにしたのです。

すると、結果は歴然。

やはり、植栽密度は低ければ低いほど玉の大きさは大きくなることがわかりました。

左から、9515マルチ5条植え、マルチ無3条植え、マルチ無2条植え

今作のニンニクは、肥料を入れず、夏に栽培したソルゴーを漉き込んだだけの低栄養な状態で栽培したせいもあるのだとは思いますが、収穫一か月前の段階で、2条植えの畝だけ明らかに葉色が濃く、逆に、5条植えエリアは4月中旬で葉色が薄くなってきて、その後茎の成長が止まったような感じになっていました。

5条植えエリアは、黒マルチの保温効果のおかげで発芽までの時間が短く、初期成育~早春は他のエリアにも引けを取らず、すごくよかったんですけどね。春になって土の栄養が足りなくなってからは一気に差が開くました。

3条植えエリアは、5条ほどではないにせよ葉色は薄く、茎もやや貧弱でしたが、平均するとMサイズくらいのちょうどいい感じの大きさの球が採れた感じです。ただ、球の大きさにわりとばらつきがあったような気がしました。

2条植えエリアは全く文句のない出来で、欠株が出たところなどはむしろちょっと大きすぎな球もありました。

お前はちょっとでかすぎ・・・

比較結果を総括すると、まず思うのが、やっぱニンニクは肥料食いだわってことです。真隣の畝で、全く同じ土づくりで、条数が違うだけなのに、こんなにも葉色と収穫物の大きさに差が出るのだなと改めて実感しました。2条植えと比較すると、5条植えの方は明らかに「もう土の栄養足りないっす」て色してたもんなー。

一方で、5条植えの密な状態でも2条植えのスカスカな状態でも、病気の発生などにはあまり違いはなく、どちらも同じような割合で葉先が赤くなり生育が止まる症状が出ていました。(葉先が赤くなる症状は一昨年の日記で書いたように、予後は100%悪化し、治癒しません。4月初旬で症状を見つけたら抜き取っています。紅色根腐れ病などを疑っていますが、原因は不明。)

そのため、植栽密度を狭めてもその分肥料を多くすれば3条植えでも全然大丈夫そうだし、5条植えはさすがに無理でも、4条ならいけるかも?という感触もありました。

まあでも、肥料を入れて密に植えていっぱい取りたいか?といわれると、それはまた話が別で、今作、ソルゴー漉き込みだけでもかなりいい感じに採れたので、土作りに関しては次作も緑肥以外何もやらない予定。品質でいうなら、3条植えのやや貧栄養な条件で育ったものが一番首が締まってていい感じがしたし。

ビニールマルチに関しては、やっぱり除草がめっちゃ楽でしたが、今のところニンニクにビニール使ったら負けな気がしてるので、そこは来年もマルチ無しで行く方向です。

とまあ、色々と試しなら、毎年毎年新たな発見がある菜園生活なのでした。

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