今年のスイートコーンは、「さきちゃん80」という武蔵野種苗の新品種を2000粒の大袋で買って、3月23日から約一週間ごとに計5回、約600株分をセルトレイに播種して移植栽培してきました。
セルトレイは128穴を、土は畑の土を薪ストーブの上で蒸して殺菌したものを使い、種は一粒播きで、暖かいリビングの食器棚の上で芽出ししたのちに、一重ビニールの育苗台の中で10日ほど育てまして、黒ビニールマルチを張った畑に定植しました。
さすがに今年から発売の新品種なだけあって、メーカーも気合が入っているのか、発芽率は90%強とかなり良く、また、薪ストーブの暖かさのおかげで発芽異常なども起きず、種の歩留まりはかなりいい感じになりまして、2000粒の大袋のうち1200粒以上がまだ残っていますので、来年、いやひょっとしたら再来年も、この大袋でしのげそうです。残った分はもちろん、カメラの防湿庫で相対湿度30%以下の環境でなじませて完全に自由水を抜いて、瓶に密閉してあります。
やはり、種が高価なF1スイートコーンは、大袋で買ってコストを下げ、セルトレイで移植栽培して歩留まりを上げるに限りますな。
さて、そんなスイートコーンなのですけど、3/23に播いた100株強が、一気に収穫のときを迎えました。
このロットは、3/23に早播きし4/3に畑に植え付け、寒冷紗もなにもかけずに吹きっさらしのままで、強い霜が来たら一発でアウトなスケジュールで育てたものなのですが、今年は結果的に4月に霜が降りず、春の気候も温暖で、6月も割と晴れていたので、かなりいい感じに育った印象です。霜のリスクをとった早播き作戦、今年は大成功です!
3月播きで降霜の賭けに勝つと何がいいって、アワノメイガが本格的に発生する前に収穫出来てしまうことなんですよ。これが4月下旬播きとかになると、アワノメイガがうじゃうじゃ沸いて、少なくとも売り物としては完全NGな感じになっちゃうので。
まあ、うちは無農薬だし、そもそもそんなに売るつもりで作ってもないのだけど、今年は全部で600株もあるし、さすがにこれを二人だけで消費出来んよなってことで、知人たちに声をかけ60本ほど販売することに。
で、
アワノメイガの痕跡があるものや二番果は僕らの自家消費用として食べることになるのですけど、100本単位で育てると、それでも毎朝の収穫がこんな感じになります↓
これを畑から帰ってすぐにでっかい寸胴で蒸して、朝は蒸したてを丸かじりで、昼はバター炒めで弁当に、夜はポタージュにって感じで、一日で消費してます。
こんな食生活があと数週間は続くはず。
いやあ、めっちゃ贅沢だわあ。
彼女の一番の大好物なこともあって、今年は、600株とかふざけた量を栽培してみましたけど、二人で思う存分食べて、残りは知人に販売するっていうのは結構いいかも。幸せのおすそ分け感がめっちゃあって気落ちいいです。
まあでも、普段固定種の野菜ばかり育ててて、収穫期がずれるのが当たり前になってるので、F1品種のそろいの良さに少しあたふたしましたけどね。F1とうもろこしってほんとに一気に採れるから。
600本でこれだから、何千本単位でやってるガチの農家のプレッシャーはすごいだろうなー。とかすごく思いました。
あ、あと、「さきちゃん80」という品種、これ結構いい品種でしたね。
ほぼ倒伏しないし、地力だけで育ててもむき身で250gくらいまで大実になるし、味も甘くて美味でしたし、たくさん植えたからっていうのもあるけど先端不稔が全然ないです。
ただ、“80”というのは嘘だがな(笑)
まあうちは移植栽培だし、ビニールトンネルしないし、今回はそもそも無肥料で地力だけで育てたしで、遅れるのは当然なのですけど、それでも93日はそれもう晩生だよ・・・
ゴールドラッシュ90かよ・・・ていう。
逆に言うと、うちの栽培方法の場合、早生じゃなくて晩生種の方がいいのかもなあとか思ったりもして。
ま、いずれにせよ、大袋の残り1200粒があるので、たぶん来年もこの品種でしょうね。
来年は畝間除草をちゃんとやって、2番果を徐房して、良品作れるようにしたいなあ。
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