朝、猫を抱きかかえて布団でぬくぬくしていると、先に起きて台所で作業していた彼女が、
「お弁当のスナップちゃんお願い」
と。
もぞもぞ起き出して、ズボンだけ履き替えて、パジャマのパーカーのまま、長靴を突っかけて、かごにはさみを入れて、朝の空気の中に出ていく、これが最近の日常です。
自家採種を3回繰り返し、これが4年目のスナップエンドウは、年を重ねるごとに越冬率が上がっていて、年始の-10℃の極寒も霜よけなしの野ざらしで無事にやり過ごし、欠株や病気もほぼなく、大量の莢を実らせています。
また、剪定枝支柱を使って育てている今年は、蔓がまっすぐ真上に伸びて、もう僕の背丈を軽く越しています。やはり自然素材の方が蔓のからみがいいみたいで、生育も生き生き良好なようにみえます。
畝は20mなので、畝の周りを軽く一周するだけで、かごいっぱいの収穫になりました。よし、僕の弁当の分ならこれで十分。
収穫作業中、15mくらい離れたところに生えた株立ちの榎にかけた巣箱から「ちーちーちー」と結構大きな声。
今年はこの巣箱にシジュウカラが入居して子育てをしているのでした。
ここで営巣したのは2週間ほど前から気づいていましたが、雛の声がもうここまで大きくなっているとはね。
たぶんもうすぐ巣立ちかも。
ということで、
かごのスナップちゃんたちを彼女に渡しに戻り、ついでに望遠レンズを付け替えて、キャンプ椅子を抱えて畑に戻り、僕の出勤時間まで、しばし鳥の撮影会を開催。
シジュウカラは大胆で、数メートル離れたところに人が座っててもあまり動じません。
下界の人間のことなどより、雛に餌やらなきゃ(使命感)の方が数倍勝っているようです。
でもたまに、ジュクジュクジュクっとちょっとだけ警戒してきたりして、あーでも餌運ばなきゃだし、何なんだよあの人間!!みたいにそわそわしてる様子も結構かわいいんだよなこれが。
これを5分おきにほとんど絶え間なく繰り返して、朝から夕方まで一日中子育てに翻弄されているようです。
雛の声のけたたましさから察するに、あと数日以内に巣立ちが訪れそうな雰囲気。無事に巣立ちまでいくといいのだけど。
ことしは、この榎、母屋の裏の杉、蔵の前の柿、飛地の畑と崖、お墓、僕の職場の駐車場、あわせて7か所に巣箱をかけていますが、この巣箱以外営巣が確認されていなくて、ちょっと心配です。
いつもならだいたい4/7くらいは営巣するのに。
もしかして、去年の夏の天候が悪すぎて、餌がなくて個体数が減ったのかも?とか思ったりして。
なので、この一か所の雛たちが、蛇にやられずそろそろ巣立ちを迎えそうになってるのはとても心強いことなのでありました。
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