倉庫基礎の遣り方と根切りまで完了

小屋建設

昨年末、竹林を切り開くところから始まったセルフビルド計画。

今年は梅雨も秋雨も本格的で、土木作業がなかなかはかどらずにいましたが、その間にも色々と準備は進めていまして、とりあえず刻みに使う機械などはおおむねそろえ、UVシート屋根の仮設作業場を母屋の前に作り、CADの設計図もほぼ完成しました。

計画どおりなら今年春ごろから基礎を打って、秋には上物に取り掛かるつもりだったのですが、今思うと、結果的に今年の梅雨とひどい台風をかわすことができてよかったのかもしれません。

台風が過ぎ去った11月になってから作った仮設作業場

まあそんなわけで、いろいろと遅れながらも、ここにきて一つ目の建物の工事は少しずつ進みつつあります。

その一つ目の建物というのは、3800×7280mmの倉庫で、メインの家の北側に建てることになりました。

倉庫が完成した後、その中でメインの家の刻み作業をする予定です。

計画段階では、いきなり家を建てるか、倉庫を作ってからにするかについてすごく悩んだのですが、ぶっつけ本番で30坪の家を建てる自信がなかったので、練習を兼ねて少し小さめの倉庫を先に作ることにしたのです。

倉庫は、メインの家の刻み作業が終わったら、男のロマンを詰め込んだ僕の城にする予定。

その後で、もし気が向いたらだけど、畑で採れた作物を使ったレストラン的なのもできたらいいかもなーと妄想中です。

そんな倉庫の工事は、現在のところ、4日前に地縄張りをして、昨日遣り方を作り、本日の午前中に根切りを終えるところまで来ました。

地質調査はしない方向で

前に書いたことがありますけど、うちの土地って、全体的にかなり石が多いんですよね。

かなり多いっていうか、もう半分ぐらい石なわけですよ。

で、それってもうほぼ40-0の砕石って言っても過言ではないのです(ちょっと過言だけどw)

さらに、なぜか本棚に全巻そろっている市の歴史書の「地理編」をみる限り、うちの辺りは縄文海進の時代からすでに川辺の陸地で、かつ、1万年以上安定したままの河岸段丘の縁なんですよね。

その証拠に、裏手の川までの法面は深さ30m位のかなり急峻なV字峡を形成していて、V字の側面は一部岩盤が露出し、ゴルジュみたいになっています。1万年もの長い間、角度の急なV字峡を維持しながら、川底だけが削られたような地形ですから、これから地盤が崩れる心配はないかなと。

また、法面のゴルジュ状の岩を見る限り、ここら一帯はおそらく5m位掘れば岩盤が出てくるような地盤なのだと思います。

市史によると、うちから10km下流に行くと扇状地が始まり、そこから下に行くにつれて堆積層と火山灰の軟弱地質が出てくるのですが、うちの辺は、礫交じりの褐色森林土が岩盤の上に載っているような感じで、地盤としては申し分ない土質構成なのです。

なので、地盤調査は行わないことにしました。

ローン組むわけじゃないし、これで大丈夫だと僕の直感が言っていますw

地縄張り&根切り

地縄張りの段階では、ボッシュのレーザー距離計&ピタゴラスの定理を使い、杭の位置決めはかなり正確に行いました。(正確にいうと、杭の上に打つ水糸留の釘の位置が正確になるようにしました)

この段階で正確な位置決めをしておくことで、遣り方の時の位置出しが結構楽になりました。

遣り方は、「VOICE」というメーカーの安物レーザーレベルで水平出しをし、手押しカンナで直線出しした間柱材で水貫を作りました。

レーザーレベルに関しては、5万円ぐらいする一流メーカー品を買うか3か月ぐらい悩みましたが、結局安物で行くことにしました。

いまのところ、本体を部屋のいろいろな箇所に設置して誤差を確認する方法で、水平ラインの誤差は全く出ていません。

下げ振りを使った誤差確認でも、鉛直ラインの乱れはありませんでした。

仕事で使うとなれば話は別ですけど、住宅セルフビルドぐらいならこれで大丈夫な気がしています(あくまでも今のところですが・・・)

距離計は7000円、レベルは2万5000円、どちらも安くはありませんが、そんなに高くもなく、使ってみた感想としては、基礎を作るなら必須アイテムだと思いました。

距離計に関しては、外出時に気になる建物の寸法を計ったり、設計図上の距離を座ったまま計ってみたりと、設計時にもかなり役に立ちました。

レベルは、最悪なくてもいいかもだけど、個人的に、遣り方の杭と水貫の中長期的な精度が心配なので、あったほうが断然安心できるかなと。

たとえば、根切り時に杭のそばをユンボで通って杭が傾くかもだし、鹿が夜の間に貫に衝突してる可能性も無きにしも非ずだし、水糸がたるんでるかもだし・・・

そんな心配があっても、レーザーレベルなら、とりあえずぽこっと置いて確認すれば1分でレベルが確認できてしまうわけですよ。

僕の性格的に考えて、水とホースを使った昔ながらの水平確認作業はめんどくさすぎて、「心配だけどたぶん大丈夫だろう」という正常性バイアスがかかってしまうことは目に見えてますからね。そういう部分の保険的な意味合いでも、2万5000円は安いかなと思います。

ユンボで根切り&手作業で根切り底の仕上げ

根切りはもっと手こずるかもと思っていたのですが、ユンボのパワーのおかげで意外とさくっと終わりました。

500㎡の竹林を切り開いたり、薪の原木を移動させたり、ゴボウとか山芋を掘るのに使ったり(笑)と、1年間修業してきたおかげで、僕のユンボ捌きは結構上達していたようです。

遣り方の釘を目印にしてフリーハンドで溝を切っただけですけど、幅も深さもそれなりにいい感じになっていましたから。

なので、最終的に幅と深さを確認しながら、三角ホーを使って根切り底を仕上げたときも、小一時間で終わってしまいました。まあ一番疲れたのはこの作業でしたが。

ちなみに根切り底のレベルの誤差はだいたい±5cmぐらいになりました。

この土地は、かなり礫の多いしっかりした土質なので、底のレベルが多少乱れてても、砕石投入後に均せば大丈夫だろうと思いまして、多少の誤差は無視しました(笑)

掘った土は、6:4の割合で中と外に振り分けて、中のほうはユンボのバケットで適当に平らにならしておきました。生コンは中側から一輪車で入れるので、外側は埋戻しの時までそのままです。

でもまあ土木作業をするたびに毎回思うのだけど、ユンボ、まじで最強だわ・・・

根切りを最初から人力でやるのはちょっと考えられないレベルだもん。

残土の移動だけで何時間かかるやら。。。

もしこれからセルフビルドする人がいれば伝えたいのですが、ユンボは安いのでいいので絶対に入手しとくべきだと思います。

とくに、田舎で、農的な暮らしをベースとしていくのなら、セルフビルド以外でもかなり助けになることは間違いないです。

うちの場合、25万円で知り合いから購入した40年落ちの老いぼれユンボですけど、この1年で25万円分以上の働きは絶対にしましたからね。

500㎏の物を持ち上げられる機械が、いつでも好きなように使えるっていうのは、田舎暮らしを想像以上に豊かにしてくれますよ!

そして、根切り作業が終わった勢いのまま、今日のうちに建材屋に40-0の砕石を発注し、あすの午後には搬入されることになりました。

2立米の配送料込で15000円。

安いのか高いのかよくわかりませんが、まあこんなものかな。

明日は早起きして、野積みの薪で封鎖されてるダンプの搬入路を綺麗にしないと!

勢いがついてきたセルフビルド計画。なかなか面白くなってきましたよ!

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