僕も彼女も枝豆が好きです。
まあ彼女はたぶん、「枝豆、普通に好き」っていう感じだと思うのですけど、僕は何というか、身体的なレベルで枝豆が体に適合する気がするんです。
僕の消化器系は典型的な日本人型なのか、炭水化物は米で、たんぱく質は豆で摂取するのが合っているようで、400株ほど育てた去年は、枝豆が採れる時期に食費が激減するほど毎日枝豆ばっかり食べていたのですが、その頃は体の調子がすこぶるよかった気がします。
で、その400株は、いろいろな品種を、いろいろな栽培法でやってみたのですけど、成功もあり、失敗もあり、最終的に次のような栽培方法に落ち着きました。
品種は春から秋まで早生か極早生で、背の低いタイプ。
背の高い晩生はやらない。
128穴のセルトレイに播き、初生葉が展開したら植え付け。
防虫ネットは植え付け時からかけっぱなし。
一本立ちの株間15センチ。
この栽培方法に落ち着いた理由は、なんといっても、カメムシの害がすごいから。
うちの周りの山は杉と檜の人工林ばかりでして、そこで越冬したカメムシが大量に襲来するため、防虫ネットなしで枝豆や大豆を栽培するのは不可能だということが2年間栽培してみて判明したのです。
で、防虫ネットありきで栽培方法を組み立てていくと、品種は背の低いやつが必須になり、雑草との競合を防ぐため移植栽培もほぼ必須になりました。(防虫ネットを使用すると、ネットをはがして除草するのが結構面倒くさいんですが、移植栽培だと枝豆が常に雑草より優勢になるため、雑草があまりはびこらないのです。一方、雑草とヨーイドンでスタートする直播だと、雑草もそれなりに成長して枝豆と競合するのよね。)
さらに品種に関しては、昨年の真夏に極早生の「はやいっ茶」を播いて、それがかなり良くできたことから、春から秋まで極早生で通せる可能性を感じています。
節間が短く背の低い極早生は、防虫ネット栽培との相性が抜群なのです。
そんなわけで、今年は、「枝豆はオールシーズン極早生でやってみることとする!」という閣議決定がなされまして、1ℓ袋(2000粒)を購入するという暴挙に出ました。
うちの畑の広さ的に、1ℓは、ちょっと多いけどかなり頑張ればぎりぎり使いきれるかなって量です。
この暴挙によって、今年はいろいろな品種を試せなくなるっていう足かせがはめられましたが、逆に言うと、一つの品種の季節ごとの生育特性を観察できるっていうメリットもあります。
それに何といっても、小袋と大袋だと単価が1.5倍くらい違うんですよね。
正直なところ、大袋のお得感にやられたのです。
で、
選んだ品種はこれ↓
カネコ種苗の「げんき娘」っていうやつ。
同社の有名品種「湯あがり娘」の同シリーズで、極早生の品種です。
カネコの娘シリーズはどれも、新潟の茶豆に極早生の枝豆を交配&選抜して作られた品種で、味は茶豆なのに見た目とか草丈は普通の枝豆っぽい感じらしく、業界では、そういうのを「茶豆風味」というのだそうです。
一昨年と去年の経験からいうと、茶豆って、味はおいしいのだけど、背が高すぎたり、早生品種でも開花期が遅かったり、発芽が不安定だったりして、何かと作りにくい印象があるんですよ。(渡辺採種場の「はやいっ茶」は極早生で作りやすかったけど、種皮が茶色いだけで味は茶豆の味があまりしなかったし、発芽率が茶豆というには異常に良過ぎたので、なんちゃって茶豆なのだと思う。)
ってことで、「味はわりと茶豆、でも極早生で背丈は低い」っていうげんき娘にはかなり期待しています。
それにしても、
カネコの「娘シリーズ」とかサカタの「おつな姫」とか、絶対種苗会社のおやじたちがノリで命名したよなコレ。もしくは、家庭菜園おやじたちがムフフってなって買っちゃうのを狙ってるのか?!
うちの彼女は、「何その名前w、狙いすぎじゃね?げんき豆とかでいいじゃんw」って言ってました。
この件に関しては、僕も完全に同意。
僕的には、種の注文の時「~娘」って言うのが恥ずいからやめてほしいです(笑)
今のところ、一番最初に播いたのが4月6日で、それが今上の写真な感じ。これだとあと数日で植え付けかなという大きさです。
このロットが当たりだったのか、まだ寒いこの時期に、加温なしのトンネル(朝ビニールをめくって換気、夕方にビニールを閉めて毛布かぶせて保温)で育苗した割に、発芽率は結構よくて、8割5分は正常な苗が取れそうです。
で、二回目に播いたのが4月25日で、これ以降お盆まで、10日くらいごとに128穴のセルトレイに播いていく予定。
2000粒だから、128穴セルトレイで15枚かあ。
ちゃんと全部播き切れるか心配になってきました。
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