春まきネギの植え付けと、ネキリムシ発生の波の話

葉菜類

うちの一本ネギ栽培は、3年目にしてやっと定石のようなものが定まった感があります。

まず、まき時は秋の彼岸が過ぎてからと、3月中旬の秋春二回。

品種は春まき秋まきともに「元蔵ねぎ」っていう合黒柄の固定種の品種がうちの環境に合っているっぽいのでそれをメインにして、ほかにもいろいろと試している段階です。

そして一番のポイントは、畑に直播するのではなく育苗箱で育苗すること。

育苗箱での育苗では、土に市販の培養土や焼いた土を使うことで、雑草がほぼ生えない状態になり、除草の手間がかなり削減されます。

さらに、これについては後述しますが、ネギ育苗の一番の敵といってもいい「ネキリムシ」の被害が皆無になるのが育苗箱の一番のメリットなのです。

今年の春まきネギは、「のどか一本ネギ」という九条系の一本ネギを、育苗箱二箱分、本数にして400本強育苗しました。

この品種、兵庫県の山陽種苗というメーカーが販売してるもので、本場兵庫では「岩津ねぎ」という名前でブランド化されているらしいです。

ただ、その「岩津ねぎ」っていう名前は産地が商標をとっているので、種苗メーカーとしては「のどか一本ネギ」っていう別名を付けて売っているのだそう。

今回は、種まきが3月11日、植え付けが6月3日で、育苗期間は約80日でした。

育苗のポイントとしては、種を播くときにあまり多く播きすぎないことがまず一点。

育苗箱一箱に対して、適正な株数は200本くらいなので、種はせいぜい250粒くらい播けば大丈夫です。

それ以上多いと密植になりすぎて全体的に生育が悪くなります。

まあ、いっぱい播いて間引きしても別にいいんだけど、ネギの間引きって想像以上に鬼めんどくさいので。

2点目は、育苗後半は毎日水をやることです。

ネギって乾燥にはかなり強いのだけど、200本/箱だと、育苗期間後半に2日も晴天が続けばくたってなっちゃいますので、やはり毎日の水やりは欠かせません。

それ以外は、特に心配しなくても結構しっかりした苗が育ちます。

あとは植え付け時と植え付けてからの管理ですが、

うちの場合、深さ20cmくらいの溝を切って、その溝の底部に苗を置いて、あれば麦わらを、なければその辺の刈草を苗の根元にかぶせるだけで、水やりは一切しませんし、苗はほんとに“置くだけ”です。

植え付けてからしばらく晴れの日が続いてても水やりは必要ないです。

それでも、ネギは驚異的な生命力でもって新しい根を出し、1週間もすれば新しい根が張って、葉が立ち上がってきます。

その後は、生育が止まる真夏を除いて数回に分けて土寄せして、春まきなら11月ごろから収穫開始です。

今のところ、ネギは特に何もしなくても病気にもなんないし普通に収穫できています。

唯一の敵は、冒頭でちょっと触れた「ネキリムシ」ですが、春まきのネギに関しては若干ながら対応策のようなものを見つけたので、ここに書いておきます。

ネキリムシは発生に波があるっぽい

こちらは昨年の秋に播いて今年の4月に植え付けた「元蔵ねぎ」です。

植え付け時は鉛筆未満な太さだったのが、現在は太めのボールペンくらいにまで成長しています。

が、やはりネキリムシの食害を受けていまして、写真のように歯抜けになってしまうのは、無農薬だとどうしても避けられない現象のようです。

歯抜けのとこの地面をほじくると大抵コイツがいる

ただ、このネキリムシ、発生する時期は毎年ある程度決まっていて、その個体数の増減には波があるようなのです。

過去3年分の日誌を見ると、5月の10日くらいから発生して、5月後半にピークが来て、6月中旬には少なくなる。そんな感じ。

つまり、5月後半のピーク前後を避け、6月中旬ごろに植え付けることで、春まきネギの被害はある程度は減らせるようなのです。

もっとも、秋まきのネギに関しては、植え付けが4月なのでネキリムシ被害は避けられないのですが、株間を3cmくらいの密植にして、ある程度の被害はあきらめつつ、地道に捕殺していく、いわば捨て身の作戦が有効なのではないかなーっていうのが、今のところ思いつく最善策ですかね。

春まき秋まきいずれにしても、発生の波をつかんで、ピークを躱すなり集中的に捕殺するなりすれば、対策を全くしないよりは全然いいと思います。

被害は0にはなりませんけどね。

ほんと、ネキリムシの根本的な対策方法って何かないもんかなー?

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