「アマナオレンジ(Amana Orange)」っていう巨大エアルームトマトも採れた

トマト

うちのトマトは基本的にいつも固定種で、毎年、自家採種した種で苗作りからやっています。

品種は、僕が大学の時からコレクションしてきた数十種の中から、毎年数品種ずつ選んで、種の更新も兼ねて栽培しています。

その品種の中には、「エアルーム(Heirloom)」と定義される伝統種も多くあって、今年は前に紹介した「ロザリータ」と、もう一つ、オレンジ色で巨大な果実の「アマナオレンジ(Amana Orange)」ていうエアルームのトマトを育てています。

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少し話が逸れますが、現在、「Heirloom Tomato」っていう文字列は、「有限会社エアルームトマトファーム」という会社により商標登録されていまして、僕ら園芸愛好家が気軽に使えなくなっているっぽいです。

これは、普通に考えてちょっとおかしいといいますか、“Heirloom”って、カリフォルニアの朝市とかでは普通に通用する名詞(実際は形容詞的用法なことが多いけど)なのですよね。少なくとも僕の滞在してた時にはすでにそうでした。

で、この言葉の本来の意味は、“先祖伝来の”とかいう感じなんだけど、現在はもっと広義で、固定種でオーガニックのものならなんでも“Heirloom”って呼ばれてるので、日本的にいうと“伝統種”とか“在来種”みたいな感じのニュアンスなんだよね。

つまり、

「Heirloom Tomato」=「伝統種のトマト」

これって普通名称じゃね?

って僕は思うのですけど。どうなんでしょうね?

個人的には、英語圏産の伝統種的な品種を指して“Heirloom”と呼んでることが多いので、それを「あ、それうちの商標だから。うちで買った種以外で使うなよな」っていわれるとちょっとウザいです。

いやいや、エアルームトマト、普通におたくの店以外のルートで手に入れてるからさぁ・・・ってなるのよね。

そもそも、おたくの店で取り扱ってないエアルームトマトはどうなんのよ???

って話だし。

最近、商標とかで差異を生み出して、利潤を確保して、っていうビジネス手法が結構多いけど、固定種とか伝統種とかって、本来そういう流れとは対極にあるカルチャーなはずだよなー、って思っている今日この頃なのでした。
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閑話休題

で、

前回のロザリータに遅れること1週間ほど、今度はもう一つのエアルーム「アマナオレンジ」が採れました。

この品種、僕個人的にはとても気に入っている品種でして、何より食味がめっちゃいいんです!

露地栽培の大玉のトマトって、今年みたいに異常に晴れない&雨が多い年だと、果肉がボソボソになって、モッサリ&ザラザラした感じの粗雑な食感になるじゃないですか?

で、そうなったトマトって、味も薄くて、正直あんま美味しくない場合が多いのですけど、アマナオレンジはそうならないんですよねー。

なんというか、きめが細かくて滑らかなんですよ。果肉が。

あと、皮もどちらかというと柔らかめで、そのまま生食しても全然気にならないです。

そして何より特筆すべきは、その果実のデカさ!!!

一個で610gはトマトとしてはかなりデカい方で、この品種の場合、果房の第一花の鬼花が実るとこうなります。

鬼花っていうのは、いくつかの花が重合して一つになった、ある意味“奇形”な花なのですが、基本的に、大玉トマトはどの品種も、もともと複数の果室が重合して大玉になっているので、本質的に鬼花的な性質を持っているのです。

エアルームの大玉品種は特に、その本質的な性質がよりはっきりと目に見える品種が多い気がします。

花弁、ガクともに異常に枚数が多い“鬼花”

アマナオレンジの場合、果房の一番根本に着く第一花はほとんどが鬼花になりまして、それが無事に受粉すると、上の写真ような巨大な果実が付きます。

また、大きさだけじゃなく、その形も特徴的。

プリーツがブリブリしてて、ザ・エアルームって感じ。

“大玉トマトは本質的に複数の花が重合してできている”っていうのがまじまじとわかる果実ですね。

見た目は武骨だけど、これがまたカッコいいんだよねー。

さらに、横に真っ二つに切った断面は、まさに U・S・A !!!

典型的なビーフステーキタイプな切り口。

アメリカ人こういうの好きそうだわ、って感じするよなー。

これ、厚切りしてハンバーガーに挟んだら絶対うまいやつですもん。

本日の夜は、

このアマナオレンジをサイコロ状に切って、バジルとニンニクを刻んで作ったオイルソースをかけて、副菜としました。

超絶天候不順の中で実った果実のわりに、だいぶ美味しかったです。

美味しさのベクトルは若干違うけど、早春のハウストマト並みの美味さですね。

これがアマナオレンジのポテンシャルなんだよねー。

コメント

  1. サボテン母 より:

    今年から家庭菜園はじめたものです
    こちらのブログ、いつも楽しく読ませて頂いてます

    知人からクオールデイブエというトマト苗頂いて、やつと花が咲きはじめたと思って観察したら、なんだか他のホームセンターで買ったトマトと花が違う(*_*; 奇形?と焦っていたのですが、外国トマトの固定種ではありがちな鬼花としり、一安心しました

    枝豆も茶豆風味のおつな姫をブログに掲載されていたように水の管理をしたら、あら!発芽率がほぼ100に近くて。一言お礼をとコメしました

    • pontsuyo pontsuyo より:

      クオールディブエ、牛の心臓ってやつですよね!
      僕も昔やったことがありますよー!

      さて、“鬼花”についてなのですが、この記事に登場した果実のように巨大でブリブリした実を収穫したいなら実らせてもいいのですが、形のいい実を採りたいならつぼみのうちに摘み取ってしまう方がいいです。

      例えば花房の5個の花のうち鬼花が1個とかなら、その一個は捨てるのもありなのです。

      なんでかっていうと、鬼花に実った果実は高確率でお尻が割れたりチャック果という変形果になったりして、特に今年みたいに雨の多い年だと、そこから腐りやすいのですよ。
      そのくせ図体が巨大なので、ほかの実に行くはずの栄養分を優先して吸い取ってしまいますからね。鬼花一個を捨てて、ほかの4つの果実を均等に太らせた方が、総収量としては上がる気がしています。

      アメリカ西海岸みたいな乾燥したところだったら、鬼花をそのままならせても腐らずに最後まで完熟するんでしょうけどねー。
      正直、日本で大玉エアルームはムズイっす。
      といいつつ、The USA なブリブリ重合果を実らせてる自分がいるのですが(笑)

      枝豆発芽の件は参考になってよかったです。
      あの技は、昨年、種を播いてそのまま半日水やりを忘れて放置してしまったことで発見した偶然の産物なのですが(笑)いつものやり方と比べてあまりにも発芽率が良かったので、これは記事しなければ!!と常々思っていたのですよ。

      • サボテン母 より:

        お返事ありがとうございます(*^^*)
        鬼花を摘花するというのもアリなんですね、しかし今年は異常な長雨…トマトには酷な天候です。
        野生動物とのバトル(笑)記事も興味深く読ませて頂いてます
        こちらは盆地の山際に近いので、たまにはぐれザルやイノシシの出没で、防災無線の放送や子らが集団下校になったりと大騒ぎです

        本人曰く枝豆ガチ勢の娘のためにおつな姫の抑制栽培に挑戦しています
        お知恵拝借で発芽は花マル
        あとは、こちらもお知恵拝借のネット栽培します!

        ほほえましいお若いお二人での農ライフと田舎暮らしを応援しております

        酷暑の日も近いでしょうし、お身体にはお気をつけてください

        ブログ更新楽しみにしております!