昨年の秋ごろ、草ボーボーだったエリアを整地し、果樹の苗を大量に買い込み、果樹園ゾーンつくりをスタートしました。果樹ゾーンを作りたいのです ①整地
果樹の領域に足を踏み入れたことで、樹木全般の栽培についての好奇心を刺激された僕は、その頃、いろいろな果物を買って食べたり、公園や山で木の実を拾い集めては、その種を畑に播き、実生の苗を作る作戦も同時にスタートしていまして、その頃に播いた種が土の中で一冬越して、春になって芽を出し、初夏になった現在、ほぼほぼすべての樹木が芽を出しました。
結果から言うと、果樹や樹木の種、僕の想定をはるかに超えて発芽率がいいです。
いままで樹木の種が芽を出すイメージをあまり持っていなかった僕は、秋に土に埋めてから半年間、全く手をかけずに完全放置した種が、ものによってはほぼ100%近い発芽率で芽を出したことにとても驚いたのでした。
本日はそんな実生の芽たちを軽く紹介しておきます。
梅、アンズなど、整地したところに勝手に生えた者たち
整地した果樹園エリアは、もともと梅の古木と実生のアンズもどき(全然美味しくない)が生えていた場所で、昨年の春に実って落ちた種が、秋にユンボで土を撹拌したことで土に埋まり、そのまま冬を越し、春になって大量に発芽してきました。
梅やアンズの実生は、バラ科果樹の台木として活用できるので、とりあえず12本だけ掘り取って、鉢で養生しています。
地面から掘り取って鉢に植え替えたのが5月下旬で、それからひと月弱経過した現在、すべての苗がちゃんと根付いたようで、養生は成功した感じ。
なので、地面に生えている者たちはそろそろ刈り取られるかも。
無秩序に生えてきた苗は、草刈りの時にめっちゃ邪魔なので。(とはいったものの、大量に生えている実生梅たちが可愛すぎて、まだそこだけ草刈りしてないんだけども)
プルーンとネクタリン(たぶん)
彼女は僕と出会う前から、よくプルーンの生果を買って食べていたらしく、僕も彼女と出会ってからその美味しさに目覚め、ちょくちょく買って食べるようになりまして、昨年の秋頃は3日に1パックくらいのペースで青森産プルーンを買って食べ、種を播いていました。
ネクタリン?は、たしか昨年の伊豆旅行の帰りに、旅館の豪華な食事に疲れた胃が異常に果物を求めていて、高速を降りてからスーパーに寄り道して買ったやつだと思います。たぶん。播いた場所の記録を採りそびれたのと、数粒播いたはずなのに一本しか発芽していなくて、正確にはわかりません。もしかしたら気まぐれで播いたモモかもしんない。
クルミ3種
今回の実生たちの中で、僕がひそかに一番期待しているのがこの子たち。
特に、一番下の信濃クルミは、9割がたクルミ目的のために日帰り小諸&軽井沢旅行を決行して収集してきたものです。
軽井沢銀座入り口の青果店で購入したものは、一応「これ今年のですよね?」と確認してから買ったものの、一見の観光客相手の商売感がすごいお店だったので「もしかしたら去年のヒネものかも」とか疑ってました。が、数個播いたうちの2個が発芽しましたので、新鮮な新クルミだった可能性が大ですね。疑ってすまんな。
小諸市の道端で拾ったものは、クルミ畑が散在する丘のアスファルトに落ちていたやつで、割れてたり中身が腐ってたりしてたのが多かったのですが、こちらも数個のうち2個が発芽しました。
オニクルミは、僕の職場のすぐ下の河原で採集したもので、今回播いたクルミ3種の中で最も早く発芽し、発芽時期のそろいもよかったです。(4月ごろ)
ヒメクルミは、埼玉県秩父市の直売所で購入したもので、十数個播いたうちの10個ほどが発芽しました。発芽率は割といい方だと思うのですが、発芽のタイミングはまちまちでした。早いのと遅いので1か月ほどズレがあったかなという感じ。なかなか生えてこないなーと思ってみていたら、ぽつぽつと発芽してきて、いつの間にかびっしり生えそろった感じ。
ヒメクルミと信濃クルミはこのまま実生苗を育てるつもりですが、オニクルミは来年か再来年の春に抜き取って温床に仮植えし、接ぎ木してみるつもりです。クルミの接ぎ木は、数多ある果樹の中で最も難しいらしいのですが、そういわれるとやりたくなっちゃうんだよなー。
トチノキ、コナラ、クヌギ、マテバシイ
僕の壮大な計画では、今後十数年かけて、うちの敷地内や近くの耕作放棄地などにこうした雑木を手当たり次第に植えて、小動物や小鳥たちのシェルターを作り、そこで回復して整った生態系が回り回ってうちの果樹園や野菜畑を包み込むような、マクロ的楽園を創造していく予定。
楽園の森計画のほかにも、母屋の裏の崖の立ち枯れた榎の代わりに土留めの役割として植えたり、また、あわよくば薪の自給自足なんかも企んでいたりして。
この実生たちはその計画の第一歩となります。
どんぐりを畑に播くのはこれが初めてなのですが、これも僕の思っていた以上によく発芽しました。コナラやクヌギなんかはほぼ100%発芽してるかも。
やったことといえば、収集したどんぐりを拾ってから数日以内に土に播き、時々草取りをしていたくらいなんですけどね。ここまでびっしり初するとは思いませんでした。
毎年毎年こんなに発芽率のいい種子を大量に実らせる広葉樹のポテンシャルってすごいよねって、少し驚いています。こんなに発芽率いい種子をあんなにたくさんばらまいて、それがほぼ全部ちゃんと発芽するなんて。数打ちゃ当たる作戦にしちゃあ仕事が真面目すぎるっていうか、逆に言うと、こんだけ真面目な仕事しても、何万と実るどんぐりから1,2本しか成木に慣れないなんて、自然はめっちゃ競争社会だわ。
柿
母屋の前の甘柿の木の実生。
母屋の前の柿は、彼女が子供の頃からすでに大木だったらしく、推定樹齢は八十年くらいの老木で隔年結果がひどく、昨年などは太い枝がだいぶ根元からもげたりもしてて、先行きが若干不安視されています。なので、ここで一度実生から苗を育て、そこに同じ木の枝を接ぎ木して、若返りを図る作戦です。
梅などと比べると、柿は芽を出すのがかなり遅く、すべて生えそろったのが6月に入ってからでしたので、雑草の方が先に成長してしまい、草刈りの時に誤って数株ほど刈ってしまいましたが、発芽率がとても良かったため、残った分で十分な数の苗が取れそうです。
まとめ
こうしてみると、だいぶ沼にはまってますね。自分。(苦笑)
でも、果樹や樹木の壮大な時間的スケールに合わせて将来の計画を立てるのは、構想が膨らんでめっちゃ楽しいんだよな。
「あそこの土地買収して、観光ブルーベリー園作るじゃん?で、あそこはコナラをシンボルツリーとして植えて、ここは秋にはクルミが採れて、夏はプルーン採れて・・・」ってな感じで、妄想は尽きないのです。
思い返してみれば、僕、小学生くらいの小さな頃からわりと頻繁に「森を作って、畑を耕して、そこでひっそり暮らしたいなあ」てきな妄想をしていたのですけど、今現在彼女と2人でその妄想にかなり近い暮らしをしながら、“森を作る”というのも実行に移しつつあり、ほぼほぼ子供の頃に思い描いた世界の中で生きることができています。ほんと不思議なくらいに。
もし子供の頃の妄想が今の現実を引き寄せたのなら、僕らの今の妄想が10年後の現実を形作る可能性も十分にあるわけで。
実生から始まる森づくり計画は、そんな妄想を具現化するための足がかりになるような予感がしているのです。
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