早生ニンニク収穫。今年は最高の出来だった!

ニンニク

おととしの秋、スーパーで買った3個で100円の中国産ニンニクを植えました。そいつらは食用のニンニクの割に問題なく育ち収穫できました。

品種は不明なのですが、去年は5月の初旬に収穫できて鱗片の数も多めなので、遠州早生とかそっち系の品種なのでしょう。

そして去年は、春に収穫したものから自家採種したものを100株植えつけまして、本日5月13日、その100株全部を収穫しました。

結果から言うと、今年はすごくいい出来です。

まず、100株全部が発芽し、その後病気でダメになったもの(後述)は3株だけ、それ以外で欠株はゼロ。

全体的に大きめで、直径の平均は7cmぐらい、それも大きさは結構揃っています。

試し掘りの分2本と病気の3株を除いた95株はどれも店頭で販売してもそん色ない感じ。

まだまだ全然緑色でしたが、早生系はこのぐらいで採らないとすぐ割れます。
根はよく発達していまして、抜くのが大変そうです。
これで平均ぐらいの大きさ。7cm弱。
とりあえず畝に並べ、ここから来年の種用を選抜します。
種の選抜が終わったら、根を切り
午後まで干しておきました。
来シーズンの種用に選抜した選ばれし者達

種用の選抜は、次の三点を重視しました。

①尻が平らになっているもの(来年も形がいいのができるよう)

②根が赤く変色していないもの(後述する病害の症状がないもの)

③さび病が出ていないもの(種子で移るのか不明だけどとりあえず)

今年はほとんどの株が順調に大きく育っていたので、大きさを基準に種取りをする必要はなさそうでした。

なので、病害を来年に持ち越さないことを第一に考えました。

ウイルス病は全く出てなかったのでそれも判断基準から除外で。

来年は今年より増産予定なので、24株の種取り個体を選びました。

鱗片が多い品種なので、24株あれば300個ぐらいの種が確保できるはずです。

良くできた要因は?

今年は、写真の通りなかなか上出来のニンニク。

良くできた要因はなんだったのか?と振り返ると、

まず少し高畝気味にしたのがよかったようです。

うちの畑の土質は、礫まじりの程よい粘り気のある粘土質なので水はけはいい方なのですが、10cmぐらいの畝を作ったほうが、平畝の去年より断然生育はよかったです。

それと、まめに雑草を引っこ抜いたのもかなり効いたようです。

12月、2月下旬、4月に一回ずつ、雑草をこそげ取るように中耕しましたので、雑草と養水分を奪い合わずに済みました。

ニンニクの雑草は、雑草が大きくならないうちに根ごと掻きとって中耕してしまうのがベストですね。

条間20cmぐらいの二条植え(株間も20cm)は、鎌での中耕がやりやすく、除草が億劫にならないのでよかったようです。

ちなみに、肥料は前作のトマトの残差と鶏糞を少々、追肥は無しでした。

葉先が赤くなる病気について

今回、100株中3株だけ、生育が著しく悪いものがありました。

4月の最初ごろ、葉先が赤く変色していた奴らです。

下の写真だと、手前中央の2株と奥の列の左上1株。

4月初旬に葉先が赤くなり、くたっとしてきた
その後、生育は止まり、本日は瀕死の状態
地下部も成長が止まっています
根も貧弱で切れやすく、一部赤くなっています

「根が赤い」という特徴から、「紅色根腐れ病」の症状が疑われますが、「葉先が赤い」という特徴もその症状に付随しているものなのかは不明です。

今のところ、「紅色根腐れ病に感染して弱ったため、養水分が不通になり、葉先が赤くなった」と解釈しておきます。

ちなみに、この4月にこの3株で病徴が出てから、他の株に感染が広がることはなかったです。

ずっとこの3株だけ。

疾患株は全部隣り合わせなので、おそらく、もともとこの部分の土だけに病気の原因となる糸状菌が潜んでいたものと思われます。

となると、来年以降のためにできる対策としては、

ネギ類を連作しない。

緑肥を育てて土壌の微生物バランスを整える。

疾患株を自家採種用に使わない。

こんな感じでしょうか。

自家採種に関しては、本日選抜する際に根の色をチェックしまして、赤い根が一本でも混じっているものは種用から除外しました。

なおかつ、種用の株は疾患株からなるべく遠くで育ったものを選びました。

収穫後すぐに種用を選抜したのは、そのためです。

根を切って畑から持ち出した後だと、「見かけは立派だけど、実は保菌してた」みたいなことになりかねないので。

あと、この症状が出ると、その後はほとんど生育しないので、来年はすぐに見切りをつけて抜いてしまおうと思います。今年は経過観察のために残しましたが、できるだけ早くに抜いてしまったほうが土壌中の原因菌の密度は下がるでしょうからね。

明日から雨続きらしいので、

天日干しもそこそこに、本日の午後、8個ごとに縄で縛って、蔵の軒下につるしておきました。

これで今年はニンニクに不自由することはあるまい。

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