今年はやたら暑かったので、オクラがよく採れました。
というか、8月はオクラとナスぐらいしかちゃんと収穫できなかった気がします。
そんなオクラも、9月になり涼しくなってきてからはペースダウンしてきて、そろそろ撤収かなというタイミングなのですが、どうもためらっています。
というのも、
オクラの葉を丸める害虫「ワタノメイガ」の天敵「オビドロバチ」が、うちのオクラの上で毎日せっせと働いているからです。
オビドロバチは、とらえた獲物に麻酔毒を注入して、その獲物を巣に持ち帰り、子どもの保存食にするらしいです。麻酔された獲物は死んでいるわけじゃないので、生きている限りは腐らず保存できるんだと。
オビドロバチ、頭いいなあ。
どういう進化の過程を経ればそんな高度な技を身に着けることができるんでしょうか?まったくもって不思議な蜂です。
さらに、このオビドロバチさんなんですが、狩りの手法がまためっちゃクールなんですよ。
まず、メイガがいそうな葉(筒状に巻かれた葉)の外側に乗って、筒の両端を往復しながら筒の中を覗き込むんです。嫌がらせみたいに。
メイガからすれば恐怖もいいとこですわ。
で、何回か往復を繰り返した後、片方の入り口に少し頭を突っ込むと、反対の入り口から怯えたメイガがピョッと出てくるんです。
するとすかさず反対側に回り込んで、その出てきたメイガをガッと捕まえ、暴れるメイガに麻酔針を刺します。
すると、ものの数秒でメイガは棒のように動かなくなってしまうんですね。
あとは無抵抗なメイガを巣に運ぶだけの簡単なお仕事です。
初めてこの光景を見たとき、僕はすごく興奮して、感動して、立ち尽くしてしまいました。
僕らが見ていない時も、畑では日々こんな面白い営みが繰り返されてて、悪い虫もいい虫も、みんないい塩梅でバランスしているのだな。としみじみ思いました。
だから、
オクラを撤収してしまうと、彼らの餌と仕事がなくなってしまうんじゃないかとちょっと心配。
このオビドロさんの子供たちには、ぜひ来年も来ていただきたいので、もうちょっとだけ餌場は撤去しないでおこうかな。
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