雄花が咲かないカボチャ、ズッキーニの花粉で強制種間受粉させてみた

カボチャ

今年は、すくなかぼちゃという西洋かぼちゃを6株、バターナッツを5株育てています。

バターナッツは日本かぼちゃの一種で丈夫なので、割と放任気味にしています。

一方、西洋かぼちゃのすくなかぼちゃは、蔓の管理をしっかりとやっていまして、親蔓を摘心しないパターン、摘心ありパターンなど、色々と試しています。

そのすくなかぼちゃですが、親蔓摘心なし3本仕立ての個体が早くも雌花をつけていました。

気づいたのは昨日の夕方のこと。

すくなかぼちゃは種を採りたいと思っているので、交雑防止のために雌花のつぼみを洗濯ばさみで閉じておきました。

ただ、雄花のつぼみは、あることはあるのだけど、明日の朝にはまだ咲かなそう・・・

雌花。明日には咲きそう
交雑防止の洗濯ばさみ装着
こちらは雄花。あと開花まではあと数日か?

で、今日の朝、少し早起きして畑に行ってみると、

案の定、雄花は咲いておらず、雌花だけが開花していました。

この雌花での種取りはひとまず諦めるしかないな。

洗濯ばさみを外すと、ぱかっと開いた雌花。

この雌花での種取りは諦めるとしても、食用にするならまだ微かに望みがあります。

この雌花にズッキーニの花粉をつけてやれば受精する可能性があるのです。

たとえば、 下のリンク (昭和28年の論文で少々古いですが)

南瓜属種間の交雜による花粉管伸長歩合 第1報

によると、

西洋かぼちゃ(Cucurbita maxima)を母親とし、ズッキーニ(Cucurbita pepo)を父親として種間交雑させると、結果歩合は37%になるのだそうです。

結果歩合というのは花粉管が子房内に到達する割合であり、畑での実際の結果率は、この実験での結果歩合に0.5~0.6をかけたものになるようです。

37%×0.6=22%

つまり、西洋かぼちゃの雌花にズッキーニの花粉を受粉させた場合、22%の確率で結果するみたい。

22%という数字、ダメもとでやってみる価値は十分あります。

ということで、ズッキーニの畝に行って、雄花を採ってきました。

12株あるズッキーニは、すべての株が、雄花雌花ともに絶賛開花中でして、ここのところ毎日2,3本はコンスタントに収穫できています。

といっても、雌花が基本的に一人っ子政策なので、雄花は若干あぶれぎみ。

あぶれた男たち、まさかこんな形でも役に立つとはね。

ズッキーニの葯を、すくなかぼちゃのめしべに。
花粉、大量に付けときました。

花粉をつけた後の雌花には、再び洗濯ばさみを装着しておきました。

これで、近くの畑(といっても100m以上遠いところだけど)から虫が運んでくるかもしれない花粉の影響を排除し、純粋に西洋かぼちゃ×ズッキーニの種間受粉の結果がわかるはず。

幸い、今日は朝から曇り空で、気温は20度ほど。

花粉管の成長にとっては最適な天気です。

結果はどうなるのでしょうか?

数日後が楽しみです。

※追記(種間受粉は無事に成功していました!)

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