うちの町は昔から材木産業が盛んで、材木屋さんがいたる所にあります。
といっても、国産材が低調な時代が長く続いたこともあり、すでにやめてしまったところもかなり多く、今回のセルフビルド計画ではそんな廃業材木屋のデッドストックを安く買って大量に使っていくことにしたわけですが、現役でやっている材木屋さんもまだそれなりに多くあります。
なので、梁とか桁とか、デッドストックに在庫がないものは地元の材木屋さんから調達することにしました。
で、そんな現役でバリバリやっている材木屋さんのうちの一軒のストックヤードが、彼女のうちから徒歩2分のところにもあります。
そしてなんと、その材木屋さんのストックヤードっていうのが、もともとは彼女のうちの土地だったのを、十数年前にその材木屋さんに売却したところという、なかなか濃厚な縁があるのです。
その土地は、材木屋さんに売却する前、彼女のお父さんが友人と共同でテニスコートを経営していた場所で、テニスコートの前は茶畑と豚小屋だったらしいです。
そんなわけで、
うち、
目と鼻の先に材木屋があるっていう、セルフビルダーとしては奇跡的な好環境に恵まれています。
もうね、ヤードからフォークリフト乗ってきて荷下ろしするくらい近いので(笑)
で、
この材木屋さんっていうのがかなりこだわり持って仕事してまして、天然乾燥の在庫をめっちゃ持ってんですよ。
今回発注したのは檜の梁と杉の桁で、背は270mmとか240mmとか、それなりに大きい材でしたが、1か月前に相談して、1年以上乾燥した材が普通にそろうのだから凄い!
とはいえ、この材木屋さん、昔は寺社仏閣に多くの材を供給していたことで有名でして、この辺の大工さんに聞くと、
「あそこは寺社専門だから高っけえぞー」
という評判だったのです。
なので僕らも結構日和っていて、最近まで眼中にない感じだったのですが、ほんとに最近になって、
「一番近いのだし、とりあえず話だけでも聞いてみよっ」
って思って、いろいろと聞いてみると。。。
立米単価、ごく普通でした(笑)
檜の120mm×240mmの4m材なら、12万円/立米。
一丁あたりに換算するとだと1.3万円くらいなので、米松ドライビームとかとそんなに変わりません。
杉ならもっと安くて8万/立米。
昔は、檜の原木価格が高かったので立米20万とかしてたらしいですけど、今はそんなでもないのですね。
いろいろ勉強した結果、杉で2間とか飛ばすのはヤング係数的に考えてちょっと心配なことが多く、梁背をかなり増やさないといけないため、立米で4万くらいの差なら、檜を使ってもそんなに価格差は生まれない感じです。
そのあたりの数値は、この材木屋さんが大工の会みたいなのと連携していろいろデータを取ってるらしく、杉のヤング係数は5000(E50)くらい、檜は10000近い(E90~E110)というのを教えてくれました。
それをもとに計算すると、E50の杉なら300mm必要な床梁がE90の檜なら240mmで大丈夫だったりして、檜の単価の高さを杉の材積の多さが上回る場合もありました。
いずれにしても、今後、家の方の材料を算段する段階では、梁材は檜をメインに使っていく方向で閣議決定がなされたのは言うまでもありません。
デッドストックの在庫がある柱と土台は4寸の檜だし、桁以外はほとんど総檜になりそう(笑)
どうせならいっそ桁も檜にしちゃおうかとも思ってます。
それくらい、檜と杉の価格差は少ないのでした。
あ、それと、長さは4mの方が断然単価が安いようです。
今回注文した中では、杉の5m材が一番単価が高かったので。(15万/立米)
「杉だから安いんじゃね?」
って感じであまりよく考えずに2丁だけ頼んだのですが、まさか立米価格が倍近くなるとは・・・
桁の部分はどうしても4m+5m=9mとしたかったのでまあ仕方がないけど、家の方は5m材なしで作れるように図面の修正が必要ですね。
逆に、5m材を使わなければ、梁って見た目のわりにそんな高くないんだなーというのが今の実感です。
あと、この材木屋さん、
4.3mとか4.5mとかなら4m材の単価で出してくれました。
「この材料なら、端っこ切らなければ4.5行けるよ?」って感じで。
僕としては、え、まじで?いいの?って感じ。
もちろんその材積分は上乗せになるのですが、立米単価が4m材と5m材で雲泥の差なので、これはめっちゃ助かります!!
そのサービスにより、桁と梁の接合部が京呂組→折り置き組に変更できたし。いとありがたしー!(渡り顎を使った折り置き組は、必要な材長が少し増えるのです)
近所だからっていうのもありますが、材木屋さんは想像以上に素人にも優しかったのでした。
よし、
来週から梁刻むぞー!!!
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