甲州とうもろこしを緑肥で使ってみる

とうもろこし

去年、庭に来る鳥たちのために穀物を育てようと思って栽培した甲州とうもろこし。

はぐれサルの襲来で数本が犠牲になりましたが、わりとちゃんと収穫できました。

収穫して天日乾燥した後は、穂のままかごに放り込んで保存し、冬の間、キジバトたちの餌として少しづつ庭に撒いていたのですが、収穫した量が意外に多かったので、冬が過ぎて春になり、鳥の餌やりを止めた段階で、まだ3ℓくらい残っていました。

種用として別に残しておいた分も1ℓくらいあったので、それも合わせて4ℓ。

そこで今年は、子実を生産する分の種を確保した後、余った種は緑肥として栽培してみることにしました。

トウモロコシの有機物生産量はかなりすごくて、特にこの甲州とうもろこしという品種は、最大で3m近くまで背が伸び、根の張りも旺盛なので、育てた分を緑肥としてそのまま畑に還元するだけで、大量の堆肥を入れたのと同じ効果が得られるのです。

うちの畑は基本的に、有機物は作物残差とイネ系緑肥と雑草、窒素は豆系の緑肥、ミネラル分は薪ストーブの灰、肥料食いの作物には鶏糞で補うって感じで、堆肥などは外から持ち込まないイメージで畑をやっています。

これはポリシーと呼べるほどのガチなこだわりではなく、単にその方が省力で、堆肥を入れなくても今は特に問題を感じていないのでそうしているだけなのですが、堆肥がない分、有機物をしっかり涵養するっていうイメージは常に持ち続けるように意識していまして、夏は基本的に裸地を作らず、作物と競合しないエリアの雑草はあえてぎりぎりまで大きく育ててからすき込んでいます。

雑草ではタイミングが合わないときとか、量不足な時は緑肥(主にソルゴー)を使います。

ただ、ソルゴーって種採りが微妙に難しくて、去年は、なんか麦角っぽくもありコウジカビっぽくもある微生物が穂に付着して、おまけに秋の台風で倒伏して、ちゃんとした種が取れなかったので、今年もいちおう種は購入したのですけど、送料とかを考えると、これを毎年買うのもなんだかなーっていう感じ。

なので、自家採種のとうもろこしが緑肥として使えるのなら、来年以降も継続的に使っていきたいと考えていまして、今年は時期をずらしながら積極的に甲州とうもろこしを播いています。

五月半ばに播いたもの。播種から50日で丈はすでに2m越え。
ニンニク&タマネギ跡地に播いたもの。播種から20日で30cmくらいになった。

緑肥として使うには、生育スピードが速いことがまず第一の条件なのですけど、上の写真のように、5月、6月のまだ気温がそんなに高くない時期でも生育スピードはかなり速いことがわかりました。

ひと月以上早く播いたスイートコーンと比べても圧倒的に株がデカいですし、もしかしたらソルゴーよりも有機物生産能力が高いかもしれません。

いまのところ梅雨の長雨でも病気は出てないし、なぜかアワノメイガが全然来ません。(隣のスイートコーンにはめっちゃ来てるけど)

僕の印象としては、甲州とうもろこしは緑肥としてかなり優秀です。

ちなみに、緑肥用ということで株間はかなり狭くして、1m幅の畝に3条植えで、播種間隔は10cmです。

芽が出た後にネキリムシに食害されてちょうどいい感じに間引きされたところもあるので、平均的には15cmくらいになってるかもだけど、それでも超狭い。

でもいまのところ、この狭さでもあまり問題はなさそうですね。

株ごとの優劣はあまりなく、平均的に大きくなっています。

あとはこれをいつすき込むかだけど、今はちょっとした企みがありまして、まだ当分すき込みはしません。

その企みについてはまた今度。

  

※追記
企みとはコレのことなのでした↓

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