【True North 20】母屋の薪ストーブを入れ替える・後編【Pacific Energy】

母屋リフォーム

前編の続き

さて、

配送業者の営業所にて、フォークリフトで軽トラに荷積みしてもらったストーブなのですが、本体だけで重量が134㎏もあり重心も高いので、男3人集めても荷下ろしが結構大変そうでした。

でも、到着したからにはいち早く設置したいよな・・・(ウズウズ)

そこで、しばし思案した結果、上の写真のようになりました。

禁断の技、ユンボ荷吊り!!

一応、ロープの耐荷重とか諸々考えて、力が分散されるように結んでみましたけど、これ、業者がやったら叩かれるヤツだよなーたぶん。仮にやるにしても、専用の金具とか、ワイヤーとかいろいろ必要だろうし、そもそもこのちっちゃいユンボで140㎏は結構ギリなやつです。

実際、軽トラから降ろして、荷吊りしたまま母屋の前までの20mくらいの距離を移動したときには、ユンボ本体が前後に若干ユラユラしてました(苦笑)

今思えば、母屋の前で荷下ろしすればよかったわ。

でもまあ、なんとか母屋の前まで運ぶことに成功し、その足で車で5分の僕の職場に行き、先輩たちに

「明日、朝、出勤前にうちに寄って薪ストーブ運ぶの手伝ってください!!」

ってお願いして、

翌日の朝、先輩二人が助っ人してくれて、

10分で旧ストーブの移動と炉台の掃除が終わり、さらに10分でTN20の運搬が完了しました!!

運搬後、思いの外時間が余ったので、彼女が皆にお茶を入れて、しばらくグダグダして、

いやー、やっぱり、人数がいるとずいぶん捗るなー。

と、しみじみ思ったのでした。

それにしても、こうして2台並べてみると、TN20も結構大きいですね。

(現在、炉台の上に2台並んで、薪ストーブ屋のショールームみたいになってますが、旧ストーブは後日ほかの場所に移動させます。いまのところの予定では、近々建設予定の育苗ハウスの暖房として使う構想ですがまだ未定)

煙突の追加購入と本体設置

旧薪ストーブは、ステンレスのシングル煙突で、一階上部の壁抜きで施工されていました。

室内側はかなりしっかりしたレンガの炉壁で覆われていたので割と安心しきっていましたが、今回、煙突貫通部のカラーを初めて外してみて、

「うーん・・・やっぱり平成初期の施工はやばいね」

と思いました。

まあ27年間使っていて火災も何もなかったので実際は大丈夫なのかもしれませんが、上の写真のように、耐火性のしっくいみたいな素材でコーティングされた穴の中を、むき出しのシングル煙突が貫いているだけで、穴の中央に煙突を浮かすのに、不燃ボードの木端みたいのが煙突の下にかませてあります。

ただそれだけ。

メガネ石とかはないです。たぶん。

こええええええええ。

彼女のお母さんに聞くところによると、ストーブ周辺の施工は知り合いの板金屋さんが担当したらしい。

まあ、27年前はストーブ施工業者なんていなかったんだろうし仕方ないとはいえ、なかなか超怖い構造です。

せめて貫通部だけは二重煙突にしようよ・・・

ってことで、

貫通部は200mm径のスパイラル管とイソライトで既存煙突を包み込んで作った自作2重煙突に変更しました。

さらに、室内の本体側の煙突がステンレス色でダサいので、黒塗装の1mのシングル煙突×2本と、室内側からも掃除ができるようにT字のジョイントを追加で購入しました。

それらは全てホンマ製で、安いホームセンター品です。

僕がこの家に住むようになり、旧薪ストーブをまるまる3シーズン使ってきて、今のところ(貫通部を除いては)シングル煙突の弊害をあまり感じていないので、オール二重煙突の導入は見送りました。10cm径の煙突の場合は、吸い込みの悪さとかデメリットがいろいろあるのでしょうけど、15cm径の場合、そんなに影響はないのかなーっていうのが今の感触です。

もっとも、壁の煙突貫通穴の直径が21cmと二重煙突でも余裕のある大きさだったので、後々、燃焼に不満が出て、二重にしたいなーと思ったら、その時に新たに替えるかもしれませんが。

とりあえず今回はシングルでやってみます。

で、

今回買ってきた1m×2本の黒塗り煙突なのですが、ちょっとした奇跡が起こりまして、

なんと!

全く切断しないでジャストな高さになりました!!

ストーブの高さ、煙突の長さ、煙突穴の位置、すべてが一致。

こんな奇跡あるの?って感じで驚いたけど、これにより煙突切断の手間が省け、なんとか明るいうちに工事が終わりました。

点火式

煙突の工事が終わった後、片付けもままならぬままでしたが、点火式を行いました。

ま、式っていうほどでもないですが(笑)

先代の旧薪ストーブから灰を受け継いで、普通に炊きつけただけなので。

しいて言えば、部屋の明かりを消して薄暗くしたぐらい。

それでも、旧薪ストーブへの別れに少ししんみりしました。この家も少しづつ変わっていくのだなーって。

その後、かなりゆっくり慎重に温度を上げて慣らし運転し、3時間後にはこんな感じの巡行運転に↓

薪から出たガスが、バッフルプレートの周辺でフワフワーって燃えています!!

うおおおおお!

こ、これが、二次燃焼か・・・

と、初バッフルプレートの感動を味わい、

そうこうしているうちに、

縄張り争いが勃発。

猫の暖かセンサーまじすごい。

まあ、今回ばかりは僕の勝利に終わったのだが。ふははは。

え?そのあと?

そりゃ、もちろんそのまま朝まで、ここで布団敷いて寝ましたよ(笑)

使った感想・施工の気づきなど

まだ1日しか使ってませんが、旧薪ストーブと比較してどうなのか、とか、施工時の気づきとか、ギミックとか、感動冷めやらぬままに少しだけ綴っておきます。

まず、薪の消費量は事前の予想通り、めっちゃ減りました。

体感でだいたい2~3割くらい減ったかなという感じ。

今までは一輪車2台分の薪を3日で消費してたのが、4~5日は持たせられるペースの消費量になりました。

翌朝起きて見たときに、母屋脇の一時薪置き場の薪が全然減ってなくて、これはかなりうれしい!!

やっぱ、薪ストーブの密閉性とか断熱性能ってとっても重要なんだなー。と、身をもって実感しましたね。

二次給気パイプはステンレス製が4本で、固定は簡易で比較的容易に交換可能。謎の軽質不燃素材でできたバッフルプレートも、同じく簡単に取り外せます。つまりパイプもプレートも、壊れたら代用品でなんとかなりそう。
断熱のレンガは結構重い素材で比熱も大きそうです。運搬&設置の時は取り出して後から運び入れました。20枚もあるので蓄熱効果はかなりすごいと思う。ちなみに、炉室寸法は奥行450mm×幅380mmで、高さは300mm強でした。メーカー公称では最大薪寸法は45cmとなっていますが、対角線上に斜めに入れると55cmまでは難なく入りました。55cmが入ると薪作りがとっても楽になります!!
ガスケットロープは灰色
ヒートシールドは左右側面と背面、下面に装着されています

このヒートシールドは超有能で、ガンガンに巡行運転中でも、側面、背面、下面は素手で触れます!つまり超安全!

驚くべき断熱性能です。

逆に言うと、この断熱性能により炉内の高温が維持され、二次燃焼の安定性が出るわけですね。

いかに炉内の高温を保ち、可燃性ガスを燃やし尽くすか?

っていう、最近のストーブの意識の高さをひしひし感じました。

旧薪ストーブが隙間風だらけで断熱性皆無だったのに比べると、この点はほんと天と地の差がありますね。

あ、あと、これは施工時の気づきなのですが、

TN20にはホンマのハゼ折りシングル煙突(黒)はすんなり刺さりません。

本体側の径がちょっと小さいのです。

煙突オス側なら入るけど、それだと後続の煙突部品が雄雌逆挿しになります。なので、雌雄正挿しで接続するには何らかのアダプターが必要になるかと思います。

今回は、煙突端に数本の切れ目を入れて無理やりねじ込んで、旧薪ストーブと煙突を固定していたブリキの部品で締め付けて接続しましたけど、こういうやり方は多分あまりよろしくないかと(笑)

ちなみに、同じホンマ製シングル煙突でも、ちょっと高い溶接シングル煙突は、最初から雌雄が逆らしい。それならたぶんすんなり入ると思われます。

それと、天板には断熱がなされていないため、お湯は結構すぐに沸きました。湯沸し器としての実用性はかなり高いと思われます。

あとやはり、UFO型の旧薪ストーブと比べると、平らな天板はめっちゃ使いやすい!これはマジで天と地の違いです。

この点、彼女的にはだいぶ嬉しかったらしく、翌朝早々に、琺瑯の桶に庭のハーブを入れて、煮てました。

香る、加湿器・・・らしい。

  

このほかにもいろいろ書きたいことがあるのですけど、それはもうちょっとこのTN20を弄ってからにします。

のちのち、燃焼の動画とかも上げたいなあ。

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