建前開始から約ひと月半、繁忙期真っ最中の雇われ仕事の合間を縫って進めている小屋セルフビルド。
前回の作業で垂木をのせ終え、今週はついに屋根の化粧野地板を張る所まで到達しました。
化粧野地板は、廃業材木屋のデッドストック耳付き板から丸ノコと自動鉋でセルフ製材したやつです。そうです、今年の冬頃に、心が折れそうになりながらも気合で製材した、あの板です。
約57㎡の板削りは、単調な作業がずっと続くという意味でかなり大変な苦行でしたが、これを乗り越えたことで、忍耐スキルがだいぶUPした気がします。
その苦行の成果を使うときがついにやってきたわけですね。
広小舞と廻り縁、破風板を張る
板削り修行で処理した原板は、大部分が杉の板でしたが、全体の10%くらいは桧の板もありました。
そんな桧の板は、製材時に選別して、屋根の外周部分の材料にすることにしました。台風や嵐のときに雨水がかかる可能性のある箇所には、なるべく腐りにくい素材を使う配慮です。杉と比較して、桧の腐らなさが圧倒的なのは、雨ざらしの薪置き場の様子で十分に実感してきましたからね。
ちなみに、外周部分の板にはそれぞれ名前があります。けらば側面が破風板、けらば上部が廻り縁、軒先の板が広小舞、といったふうに。
破風板はともかくとして、広小舞や廻り縁は屋根板張りのガイドとしての役割もかなり大きいです。
なので、広小舞は軒先ラインに張った水糸に、廻り縁は垂木に打った芯墨に、それぞれぴったりと合うように施工しました。
軒先ラインは、垂木先端から30mmはみ出した位置に設定しています。
施行の順番としては、破風板→廻り縁→広小舞という流れ。
この順番が正しいのかは謎なのですが、足場を設けず、僕一人でやる作業なので、この順番以外にやりようがなかったです。
面戸板というか、面戸角材?を装着
順番が少し前後しますが、広小舞や廻り縁を付ける前の段階で、105mm角の垂木の間に、面戸板的な部材を挿入しました。
部材の寸法は93mm角なので、面戸板というか、面戸角材?
まあ細かい名称はともかく、この部材の役割は垂木と垂木の間の隙間をふさぐことなので、虫や風の侵入を防ぐためになるべくピッチリ加工する必要があり、面倒でしたが、現物合わせで16本、誤差1mmでカットしました。
採寸にはボッシュのレーザー距離計を使いましたが、これがかなりの優れもので、誤差はもちろんほぼ0mmで、なにより、今回みたいに面と面の間の距離を測るのにはかなり向いています。いま振り返ってみると、型枠の位置決めから基礎の墨出し、土台のボルト位置の採寸、板倉の板カット等々、今回のセルフビルドは、この小さな機器に大いに助けられました。テクノロジー万歳!!
安全帯(仮)を装着し、コツコツ屋根板張り
広小舞が付くと、軒先に横方向の足がかりができるので、作業の恐怖感はかなり軽減されました。
が、やはり高所作業は一回ミスったら死ぬ可能性もあるわけで、簡易ながら落下防止策を施すことにしました。(ほんとは広小舞の前にやっておけよなっていう話ですが・・・)
ロープとカラビナの超簡易な構造だけど、丸腰よりは10倍マシでしょう。
あ、でもこのカラビナ、ぜんぜん安全帯用とかじゃないです(笑)
というのも、落下防止策を構築するべく、ホームセンターで安全帯コーナーのカラビナとか安全帯を物色したことはしましたが、あまりに高価格だったため買う気が失せ、こうなりました。
でもまあ、NOT FOR CLIMBING とはいえ、このカラビナのひっぱり強度、24kN(2.4t)もあるんだし、大丈夫っしょ?の精神です。
これを腰のベルトに装着して、軒先から棟に向かって、下から上に板を張り、12日目の夕方までにここまで到達↓
2日でルーフィングまで終わる計画でしたが、高所作業は慎重になる分、だいぶ進みが遅くなりますね。
ま、ここから先一週間は天気が良さそうなので、次の作業日まではこのままで大丈夫でしょう。
次回、ついに建前が完了します!
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