なんやかんやいろいろあって、現在僕たちが仮住まいしている彼女の実家の母屋を、将来的に彼女が相続することにほぼ決定しました。
そんなわけで、今まではとりあえずの仮住まいのつもりだったのが、ぼちぼち本格的に腰を落ち着けて永住する感じになりました。
それに伴って、この母屋を僕ら好みの空間に改造することになりまして、この秋から、少しづつですが母屋のリフォームをしています。
(昨年から始動していた家のセルフビルド計画は、母屋相続が決まったことによりとりあえずは凍結となりました。作業小屋セルフビルドはもうしばらくしたら再開の予定です。)
ということで今回は、そんな母屋リフォームのお話です。
母屋の薪ストーブは燃焼効率が悪すぎた
この母屋は、今から27年前に、今は亡き彼女のお父さんが、近所に住む大工さんに、
「なんでも好きなものを好きなように作っていいぞ。金のことは気にせんでいい。ワイの退職金オールインや!!」
という感じのノリでつくらせた大工さん渾身の力作で、造りはすごくしっかりしています。
さらに、地域の有力者だったお父さんはとても人脈が広かったらしく、地元のとある建設会社社長から「うちの不良在庫の薪ストーブ、新築祝いであげるよ」っていう申し出があり、平成初期の家にしては珍しく、新築時から薪ストーブが設置されていました。
そういう話を聞くたびに、記憶にある限り好景気というものを実感したことがない平成生まれの僕としては「バブル時代凄すぎwww」と思ってしまうのですが、好景気の時代に、泡などではなくちゃんとした実物の資産を築き、それを後代に残してくれた彼女のお父さんには感謝しつつ、この家をメンテナンスしながら末永く使っていかなきゃなーなんて常々思うのですけど、
その薪ストーブというのがちょっとあれなんですよね・・・
はっきり言って、使いづらいのです。
写真を見てもらえばわかるように、まず天板が斜めなので上に鍋とかが置けないんです。やかんは針金で引っ掛けて無理やり乗せてましたけど(笑)
また、このスライド式の扉の密閉性がすこぶる悪く、扉を全閉しても結構な量の空気が吸入されてしまい、薪の消費が半端じゃないし、炎のコントロールもしづらい。
さらに次の写真のように、炉内にはバッフルプレートすらないので、薪の炎が直に煙突から逃げてしまい、燃焼効率も悪い。
それでも、なんとか燃焼効率を高めようとして編み出した使い方が、
最初に薪をいっぱいくべてガンガン燃やし、熾きが大量にできたら扉を全閉にする
っていうやり方なのですけど、
それはつまり、巡行運転中は基本的に炎が見えないってことなのです。
炎が見えないとなると、せっかくの薪ストーブの風情が台無しだし、燃焼の様子も確認できなくて、「薪のガスの二次燃焼が云々・・・」とかやりたい僕としては物足りない感がすごくありました。
そしてとにかくなんといっても、燃焼効率の悪さが薪の消費量にかなり響いてるなーっていうのは常々思っていて、山のように積み上げた薪の山を前に、「毎年この量を確保する余裕、将来的にあるのかな?」って結構不安になったりもしていました。
そこで、今回、彼女の将来的な母屋相続がほぼほぼ決まったタイミングで、薪ストーブを新調することになったのです。
機種はパシフィックエナジーのTN20に
前述のとおり、家のセルフビルド計画は結果的に凍結となったのですけど、セルフビルド用の図面をCADで設計していたころから、ストーブはこれにしようっていうのはなんとなく決めていました。
そして今年の年始ごろ、河口湖の近くのカフェで偶然に本機の実物を見つけて、実際に運転の様子を見させてもらったりして、改めてやっぱこの機種でいこうっていうふうに思ったのでした。
その機種というのが、
パシフィックエナジー社(カナダ)の「True North 20」という鋼板製薪ストーブなのです。
今回、母屋に入れる薪ストーブも、ほとんど悩むことなく、この機種に決めました。
決め手はいくつかあって、まずシンプルでコスパがいいこと。
うちの場合、もともと薪ストーブを使っていたこともあり、もはや薪ストーブに美的要素とか過剰な装飾はあまり求めていないのです。そのため、重要視されるのは燃焼効率と堅牢さぐらいで、その他の要素は出来るだけ排して、その分価格は低い方がありがたいのですよね。
そうなると、おのずと躯体は鋳物製より鋼板製という選択に。
また、このあたりは薪の煙に関して文句を言うような土地柄でもない田舎なので(というか、最も近い隣家まで100mくらい離れてるので笑) 、燃焼方式は、構造が複雑でランニングコストのかかる触媒方式よりも、シンプルなクリーンバーンで、ということになりまして、
その結果、最終候補に残ったのが、ノザキの2300型か、パシフィックエナジーのTN20か、もしくはトラビスインダストリーズのエバーグリーンかっていう感じになり、最終的には、価格と品質のバランスでTN20に決定しました。
購入したお店は、
薪ストーブ関連の輸入販売とかをしてる 晴耕雨読 の重松さんのとこです。
四国からの送料&消費税込みでほぼ17万円でした。
僕の冬のボーナスがだいぶ持ってかれましたが、薪ストーブとしてはかなりお手頃な値段です。
ちなみに、TN20に関しては、重松さんのとこがほかの代理店とかに比べると3万円くらい安いかなって感じ。現地価格が13万くらいなことを考えると、船便の輸送費とか手数料とか、もっととってもいいくらいな気がしますけど、僕らとしてはありがたい価格でした。
いずれにせよ、20万以下でこのクオリティーとは、カナダおそるべしですね。薪先進国はすごいなあ。
まあそんなわけで、
入金確認後すぐに重松さんのとこから発送されたストーブは、佐川急便の3次下請けの配送業者さんの営業所に取り置きしておいてもらい、軽トラで回収に行きました。
注文からここまで二週間です。
重松さん、迅速な対応ありがとうございました。
で、
うん。持ってきたはいいけど、これどうやって降ろそっか?
と、しばらく思案した結果、
あの禁断の技を使うことに・・・
後編に続く。
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