母屋から市道まで続く砂利道の右側のエリアは、農地という地目は名ばかりの、雑木やススキが好き勝手に生える草むらになっていて、「ここもそのうち花とかハーブとか植えたいね」とか常々言ってはいたものの、ずっと後回しにしたままになっていました。
それが今年の夏、彼女の友人のヨガの先生が「朝活」と称してそのエリア一帯の草刈りを手伝ってくれたことでだいぶスッキリとしたので、この勢いのまま一気に整地をして、果樹&ハーブゾーンを作ることにしました。
面積は約一反強で、そのうちすでにアンズや梅が生えている場所が2アールほどあり、他にもアジサイなどの既存の樹を残すとなると、新たに整地するのは7アールくらいになる予定で、内訳としては、果樹5アール、花1アール、ハーブ1アールって感じで区画分けをしていく計画です。
このうち、植え付けから収穫までの時間がかかる果樹エリアに関しては、できるだけ早く苗を植えた方がいいよねってことで、思い立ったが吉日、昨日の朝から本日の昼前までぶっ通しで不要な既存樹や切り株の伐採・抜根をして、トラクターをかけ、とりあえずまっさらな平地を4アール確保しました。
ちなみに今回伐採抜根したのは、
直径10cmくらいの雑木×5株、でかいムクゲ×5株、梅の古木×1株、実生のアンズもどき×2株、アジサイや萩などの灌木数株。
この数の木の抜根となると、人力だったらとてもやってられない数なのですけど、ユンボなら一瞬です。
こういう作業をするたびに毎回思うのだけど、
文明の利器スゴい。油圧ぱねえ・・・
一昨年の竹林抜根のときだけでもじゅうぶん25万円の元を取った気がしてましたが、今回の雑木抜根でも大活躍してくれました!!
超古くてサビサビの小型ユンボだけど、この秋でうちに来て丸々二年、普通に問題なく実働してます。
この子のおかげで、できることがだいぶ増えたなーってしみじみ思います。
土中環境を整えるため、縦穴を穿つ
一通り伐採が済んだ後、梅の古木と実生のアンズもどきの根のあった場所それぞれに、僕の背の高さくらいの深い縦穴を掘りました。うちのユンボで掘れる限界の深さの穴です。
この穴も、人力なら半日分の体力と引き換えに一つ掘れるかどうかの大穴なのですけれども、伐根のときと同じく、ユンちゃんのパワーなら10分かかりません。
穴の場所は、敷地の端の市道のアスファルトの脇にひとつ、もうひとつは、果樹エリアのほぼ中央です。ゆくゆくは、この一反の果樹&ハーブエリア全体に10個弱の縦穴を掘り、それらの穴を緩やかにつなぐような配置で植樹する予定。
縦穴には有機物を入れ、地面の通気口のような役割を持たせます。
今回は、
梅の古木の方の穴には、抜根した雑木の根と剪定枝をぎゅうぎゅうに押し込み、節を抜いた竹筒で空気穴を設け、埋め戻しました。
一方、アンズもどきの方の穴では、伐採した雑木やムクゲの太い幹などを大量に野焼きし、いい感じに炭になった頃に埋め戻して一夜放置し、木炭を作りました。
一夜置いて出来上がった木炭は、穴を掘った時に出た赤っぽい心土に混ぜ、剪定枝や切り株の根とサンドイッチしながら埋め戻しました。ここでも竹筒を穴の下部まで差し込み、通気口を設けています。
縦穴を掘ってそこに炭や有機物を詰め込む方法は、千葉の造園家、高田宏臣さんの著書「土中環境」で紹介されていたもの。
なんでも、縦穴があることによって地面に高低差が生まれ、地表に降った雨水がよく浸透するようになり、それに伴って空気の流れも活発になり、さらにそこに木の根を誘導することで良好な土中環境が永続的に維持されるのだそうです。
今回は、ちょうどこの場所の植生を大規模に更新するタイミングなので、最近本で読んで興味を持った高田さん理論を試すのにちょうどいいじゃん!ってことで、やってみることにしたのです。(高田さん理論によると、既存木は切らない方がいいし、切り株はそのまま放置して次の木を植えた方がいいらしいですが、今回は果樹と干渉しそうな木は切り、伐根しました。また、果樹の下はクローバーでリビングマルチにしたいので、雑草をリセットするためにトラクターもかけています。)
僕の経験でも、畑では畝を上げた方が作物の生育が圧倒的に良くなるのはかなり感じていまして、縦穴を穿つのは、畝を上げるのと似たような効果があるのかもと思います。
もっとも、この土地は河岸段丘の川側の縁にありまして、この果樹エリアから100mほど離れた母屋の裏の崖は、高低差が30mの割とすごく深い崖なので、マクロ的に見れば、うちの畑一帯は高い畝の上にあるような感じで、さらに土質も礫混じりの褐色森林土で水はけはすごくいいですし、そもそもここの土中環境は人間が特に手を加えなくとも結構良好なのですけどね。
とはいえ、畑の作物に畝上げが効果的なように、ミクロレベルでの土の高低差がもたらす影響も無視できない気もしていまして、そのへんは縦穴の効果がどうなるのか、非常に興味深いところではあるのです。
今のところ、野焼きで作った炭を褐色の心土に混ぜただけで、若干粘土っぽい質感だった心土がほろほろと崩れるような感じになったように見えました。ほとんどの果樹が水はけのいい場所を好むので、炭の効果はかなり期待できると思います。
今回のトラクターがけは、表層に生えている雑草を切り刻んで土の中に薄くすき込むイメージで行いました。
ひと月後、この雑草が程よく腐ってきたところでもう一度トラクターをかけ、全面にクローバーを播種し、クローバーが生えそろった12月の初旬ごろに果樹を植え付ける予定です。
雑草の腐熟期間を考えると、今回、思い立ったが吉日で一気に雑草すき込みまで終わったのはよかったです。
コメント
果樹園いいですね~
自分の所は来年から放棄するのですが、雑草対策で同じようにクローバー撒く予定です。
アクセントになるようにレンゲとか混ぜますが、チガヤとスギナだらけの土地だったのでどうなるか心配です。
別のところでできるようになり次第樹木も植えたいですね。みかんにブルーベリー、いちじく、梅に妄想がつきませんね
今シーズンの冬に果樹を植えると決めてから、本なども色々買い込み、接木苗の台木にするために色々な果実を買っては実生用に種まきをしています。すでに、プルーン数種、すもも3種、ポポー、栗、などを実生用の畝に採り蒔きしております。
果樹だけにとどまらず、野生のオニグルミやマテバシイやスダジイなどのどんぐりとかも現在進行形で収集してます。
我ながら、完全に沼にはまってしまったようです。。。笑
接ぎ木するんですか??自分で??
完全に沼ってますね(笑)
続き楽しみにしてます( ^∀^)