昨年自家採種した種を使って、緑肥として栽培している甲州とうもろこし。
この品種はフリントコーン種なのでスイートコーン的な食べ方には向かず、カチカチになるまで完熟させて粉にするのが本来の用法。
なので、とうもろこし製粉の道具を持っていない僕らとしては、最初から食用にすることは眼中になかったのです。
が、
昨年の秋、夏作のこぼれ種から勝手に生えた株に実ったばかりの雌花をヤングコーンとして食べてみたところ、それがなかなかいい味だったんです!!!
コーンの香りが強くて、ほのかに甘くて、でも食感はフリントコーンの硬さを微塵も感じさせないくらい柔らかくて、アクとかは全然ない。
近いものを挙げるなら、新鮮で美味しいアスパラの太いやつって感じ。
つまり、とても高級な味なの。
ということで今年は、
主目的はあくまで緑肥用ながら、出穂まで漉き込みは行わず、ヤングコーンをちゃっかり大量収穫する作戦でやっています。
まあ結果的に、異常に雨続きの今年は畑がいつまでたっても乾かず、どっちにしろ漉き込みのタイミングがなかったのですけどねー。
この写真のはわりと太ってるやつで、いちばん太いのは直径が3cmくらいあるのだけど、これでも全然ヤングコーンとしてイケます。このくらいの大きさなら、硬さとかはまだ全くないですね。
シンプルにオリーブオイルと塩で、焼き目を付ける感じでソテーするだけで、めっちゃ美味いです。サクッと齧るとジュワっとあふれてくるコーン味の汁が最高なの。
他にも、皿うどんの具とか夏野菜のトマトパスタにしても美味しいし、エビとかと炒めても旨いだろーなー。
この味の良さと汎用性は野菜として普通に優秀だと思うし、緑肥の副産物でこれが採れるならめっちゃいいですね。
ちなみに、甲州とうもろこしのひげはなかなかファンキーな赤紫色です。ほどよいパーマ感も加わり、街角のおばちゃんの髪色でまれにみるやつと完全に一致。
これが一株に2,3個なるので、緑の壁の中にちらちら赤紫が見える感じで、見た目的には結構きれいなのですよ。
さらに、わりと密植にも耐えるので収量もそれなりに多いです。少なくとも、緑肥の副産物としては十分すぎる量が採れますね。
また、この品種は固定種なので生育スピードが一様ではなく、穂の付くタイミングも個体によって結構バラバラなんですけど、ヤングコーンは足がはやいし、一度にそんなに大量に食べれるものでもないので、このバラバラさ加減が収穫期の幅の広さになり、僕らとしては大変ありがたいことこの上ないです。
緑肥としても優秀だし、自家採種簡単だし、ヤングコーン美味いし、
甲州とうもろこし、なかなかいいぞこれ。
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