種苗法改正が見送られてよかったなーと切実に思いながら、枝豆の自家採種をする。

エダマメ

2年前の種子法廃止に続いて、菜園界隈の人たちの中で話題になっていた種苗法の改正は、今年の春、ひとまず見送られることとなりました。

改正案では、登録品種の自家採種をすべて許諾性にする可能性もあるとかいう話だったので、自家採種を積極的に取り入れている僕らとしては、とりあえず一安心といったところです。

まあ、もし改正案が通って自家採種が禁じられても、僕らのアナーキスト的性格からして、100%やっちゃうんだけどね。たぶん(笑)

こっそり自家採種すれば絶対ばれないから。

ただ、

こっそりやった場合、当然ブログにも書きづらくなるし、そもそも論として、自家採種って、僕らの農的暮らしの哲学みたいなとこもあるので、そこを規制されるのは気持ち的にだいぶうっとうしいのです。種を採って命をつなぐっていうのは、もはや思想・信条の領域だから。

それに、実際問題として、自家採種で浮く種代って結構な金額なのですよ。

僕らみたいに半農半x的な片手間農業でも、年間で2万円くらいはいくはず。

例えば今日種採り作業したこの枝豆。

「げんき娘」っていう極早生の品種なのですけどね、この品種、品種登録されたのが2008年なので、2033年までは育種者権が残っていて、もしもこの春に種苗法が改正されていたら、自家採種に規制がかかるはずだった比較的新しい品種なんですよ。

うちでは今年、この品種を2000粒の大袋で購入し、ずらし蒔きしながら栽培してきまして、畝の一部約3m分(株数にして約60株分)を、枝豆としては収穫せずに莢がカラカラになるまで畑に残し、ほぼ購入時と同じ量を種として収穫しました。

種の末端価格にすると4000円分くらいでしょうか?

種の収穫のために特別にやったことはほとんどなく、枝豆で収穫しないで大豆になるまで置いておいただけなので、時給換算しても割にあう簡単さでした。

それに、

もともと僕らの暮らしのスタイルは、「少ないキャッシュフローでも、自給自足に軸足を置けば結構余裕」っていう考えに立脚してるので、自家採種で種代をセーブするっていうのは、割と重要な生き残り戦略だったりもするのですよ。

時給云々に関係なくね。

おっ、おとなしく手伝ってるフリしてるじゃん?と思ったけど・・・
まあこうなるよね(笑)

今回採った約2000粒と、さらにたくさん採ろうと思えば、ずらし蒔きの最後の一列の収穫が間に合っていない部分がまだあと5m分ほどあるので、来年用の種としては十分すぎるくらいの量が自家採種できたことになります。

これで、来年はこの品種の種は買わないで済み、その分、新しい品種を試作する余裕ができました。

「げんき娘」と同じくカネコ種苗の「陽恵」とか、タキイの「早生黒頭巾」とか、大袋で買って試作してみたい品種はまだまだいっぱいあるからなー。

ほんと、種苗法改正が見送られてよかったーって、しみじみと思う今日この頃なのでした。

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