倉庫の布基礎の立ち上がり打設。天端レベラーもやってみた!!

小屋建設

二週間前のフーチング打設の後、レイタンス除去や型枠作り作業を終え、本日は、朝8時半にミキサー車が来て、倉庫の基礎の立ち上がり打設を行いました。

ミキサー車が来る前に、型枠の底をブロワーでブウィーンってやって掃除し、軽く散水し、アンカーボルトのねじ部をテープで養生しておきました。

現場の近くの広葉樹はあえて切らずにそのままにしていますので、この時期は落ち葉が凄い。型枠の内部の掃除にはブロワ―が必須です。

さらにその後、ネコから型枠にコンクリを流し込むための漏斗みたいな治具を作り、バイブレーターやコテを用意したりと、朝からバタバタと働いておりました。

8時に助っ人の友人が来て、彼女と3人で一通りシュミレーションしてから、道路まで出てミキサー車の到着を待ちました。

うちは道路から畑の中の長い砂利道を通ってこなければならないため、道路で待ち構えて案内しないといけないのです。実際、前回は一回素通りされましたし。

が、今朝道路に姿を現したミキサー車は、僕らを一瞥するまでもなく、躊躇なく砂利道の前で止まりました。

それもそのはず、

ミキサー車の運転手さん、前回と同じっていうw

このプラントは100台以上のミキサー車を保有してる大きな会社なので、同じ人が来るのは偶然じゃないはず。

きっと、

「今日お前、この前のスタックした現場なwww」

ってあえてうちに配属されたに違いない。。。

今回は、スタックの悪夢を繰り返さぬよう、砂利道のとこでストップしてもらい、そこからネコ取りすることになりました。

ネコ担当は僕と、前回も来てくれた友人。

彼女は、型枠にコンクリを流し込む漏斗治具&ネコを型枠高さまで転がすためのスロープをちょこまか移動するのと、流し込んだコンクリを大まかに均す役割を担当しました。

配合は前回と同じく、強度27、スランプ15、粒径20の普通セメントです。量は前回より少なく、1.6立米。

運転手さん曰く、明日雨なので今日は確実に暇だからゆっくりやっていいよー、とのこと。

そのお言葉に甘えて、わりとスローペースでネコをころがし、型枠にコンクリを投入する作業も丁寧に行う事ができました。

それでも、前回より少ない量で、かつ前回より少しコンクリ作業に慣れていたこともあり、精算して領収書をもらった時刻は9時半でした。到着から1時間でネコ取りが完了したことになります。

で、そのあとは休む間もなく慣らし&バイブレーターがけへ。

注文した1.6立米を、予備としてネコ2杯分残して、すべて型枠に投入した時点で、型枠の外側から打ったマーキング用のビスが完全に埋まるくらいになっていましたが、バイブレーターをかけると、まあ沈むこと沈むこと。

大体3cm位は沈んだ気がします。

そして沈みきったところに予備のコンクリを入れて均したラインがビスから15mm下という感じ。

計算では1.52立米でビスの下3mmになるはずだったのですが、結果的にあと0.05立米ほど足りなかったことになります。

でもまあ12mmの誤差は想定の範囲内で、主筋のかぶり厚もボルトの出も許容範囲に収まったので結果オーライです。

今回は許容範囲で足りたけど、次からの発注はもっと余裕もって計算しようと心に刻み込みました。

それと、レベル出しのためのビスは必須ですね。(型枠外側にレーザーレベルを照射してコンクリ天端ラインを出し、そこにビスを打ち、内側まで貫通させたもの。ビスは建物内側の型枠のみに打ちましたが、それで十分でした。両側にやる必要性は感じなかったかな。両側だと、それはそれで慣らしの時に邪魔だと思います。)

これ、実際やってみて分かりましたけど、型枠に直接書き込んだんじゃ全然見えなくなっていたはずです。この突起がすごく重要でした!

あと、前回も思いましたが、バイブレーターの効果はすさまじいですね。

一見気泡なんて含まれてなさそうなコンクリートからぽこぽこと大量の気泡が出てきますから。

もしバイブかけなかったら、コンクリって結構スポンジ状態ですよこれ。

ただ、そんなバイブのパワーをもってしても、水コンクリート比50以下の濃いめなコンクリートは、なかなか気泡が抜けきらなかったです。

ベースの時は15秒でほぼ気泡が出てこなくなりましたが、立ち上がりは高さが50cmあるので、気泡を全部抜くまでに20秒以上かかったところもありました。

また、今回は1週目に立ち上がりの芯に近い部位にバイブレーターをかけて、2週目に型枠本体に内側から直接バイブの先端を当ててかけましたが、2週目でもまだまだ気泡が出てました。

途中で、こんなにかけたら材料分離しちゃうかもと不安になったのですが、十分にバイブをかけた場所を手で掘ってみると、比較的大きな骨材が上層部にまだまだいっぱいありましたので、そんなに心配はいらないかもなーと思いました。

今回のコンクリートは、「50cmごとで10~20秒」っていう標準的なバイブのかけ方だと絶対空気抜けきらないです。

そういう場合どうしたらいいのかわかりません><

空気を完全に抜くまでかけ続けていいもんなの???

そこのところが謎なので、とりあえず今日のところは、間隔は35cm毎で、平均20秒づつくらいかけて、それを芯の部分と型枠付近で2週してみたのですが、これであってるのかなあ。

誰か、わかりやすいコンクリの教科書作ってください!!!

あ、あと、心配していた型枠の浮き上がりは全然発生してませんでした。型枠下部からの漏れもほぼ無し。1cm位の隙間なら全然漏れないようです。

型枠側面の継ぎ目に一部だけ、コンクリートの圧力で4mmくらいのずれが生じていましたが、これはまあしょうがないかなというレベル。

フォームタイを取り付けた基礎外周は、マジで全然膨らんでなかったです。単管恐るべし。

天端レベラーやってみた!!

バイブをかけて天端をプラごてで均した後、畑で採れたキャベツとホタテでパスタを作りしばし休憩しました。

仲間と思いっきり労働して、美味い飯を食う。

最高すぎるだろ。。。

で、友人は午後から予定があるのでお昼で帰りました。

友人を見送った後、打設開始からちょうど5時間たった午後1時半、コンクリートの浮き水が引きはじめました。

それをサインに、本日の仕上げ作業「天端レベラー」を施工しました。

天端レベラーとは、簡単に言うとすっごくトロトロなモルタルで、そのトロトロさにより勝手に水平を作り出してくれるという、超画期的な製品のこと。

どのくらいトロトロなのかといいますと、200mlのカップ一杯を平らな板に流すと22cmの円盤状に広がるくらい。(そういう品質検査方法がちゃんとあるらしい。結果はフロー値という値で示され、レベラーの袋の裏にも表示してありました。)

まあつまり、ホットケーキの生地と同じかそれ以上にトロトロなわけ。

それを型枠に流しこむことで、重力の力で自然に水平が出るのです。

そして、28日後にはコンクリートとほぼ同じ圧縮強度(今回使ったレベラーは強度25.5)になるというのだから、すごいですよね。

昔は型枠を外した後にモルタルで天端均ししてたらしいですが、最近の基礎つくりではほとんどの業者さんがこれを使うらしいです。

やってみて分かりましたけど、確かにすっごい楽でした。これをやってしまうと、ちまちま左官なんてやってられないっすわ。

ただ、施工手順に関しては参考書的な資料があまりなかったので、ネット情報をかき集めた自己流です。

以下にその自己流な施工手順を書いておきます。

①コンクリが柔らかいうちにレベル出しのためのビスを50cm間隔で埋め込む

まず、コンクリが柔らかいうちに、ビスを埋めておきます。

天端ビスという専用のものがあるらしいですが、今回は普通の60mm皿タッピングを使いました。

埋める深さは、最終的な高さより深めにすることにより、最終調整時にねじを緩めるだけで調整できます。逆だと骨材にぶつかった場合それ以上ビスが入っていきませんから。

②浮き水が引いたのをサインに、レイタンス層の除去を兼ねて表面をブラシがけし、目荒らしする

浮き水が引いた時点ではコンクリがまだやわらかいので、ブラシで軽くなぞるだけでレイタンス層が除去できます。

この作業に関しては、菓子職人の彼女がめっちゃ上手でした。

こて均しの時も思ったけど、コンクリと生菓子のクリームには共通の何かがあるみたい。

彼女、なんか左官作業が異常に上手いんだよね。

ちなみに、除去したレイタンスはこまめにペイってやってその辺に振り落しておきました。

あ、あと、この時使ったブラシは左官専用品ではなくお掃除コーナーに売っていたやつで、左官ブラシに一番近い柔らかさのものです。(左官ブラシは結構やわらかい)

左官ブラシ、想像以上に高かったもので。。。

③レーザーレベルと受光器でビスの高さ位置をだす

ビスは、深めに刺さっているのを左回しに緩めるだけで勝手に上がってきます。深めに刺したのはそのためです。浅目に刺して後で深くするのは大変なので。

受光器には胴縁材を鉋で尖らせた棒をつけました。

この作業、一人でやったほうがより厳密な精度が出る気がしましたが、二人でやったほうが楽なので二人でやりました。

レーザーのライン幅の誤差ぐらいは、そんなに気にしませんので。

④ビスの頭を目安に天端レベラーを流す。

レベラーは一袋に対し規定量の6.5ℓの水と撹拌しました。回点数は800で、3分以上練りました。

撹拌機はEARTHMANという廉価メーカーの0-800変速タイプを買いました。新品で12000円くらい。この後、珪藻土とかモルタルとか練る場面はいっぱいあるので、低速側に寄ったモデルを選びました。

さすがに練りだけの為にマキタとかは買えないよね。最高でもリョービかー。

と思ったのですが、モルタルから天端レベラーまで幅広くこなせる変速タイプがないので、EARTHMANにしました。

耐久性は不明ですが、パワーは十分でした。 今日の作業はばっちりこなしていましたよ!

ふだんマキタの充電インパクトとか使ってると、めっちゃデカく感じましたけどね。このくらいデカいほうが壊れにくそうではありますが。いやむしろ、「インパクトにスクリュー着けて出来んかな?」とかチラっと思ってた自分の感覚の方が間違っていたのかもしれません。

で、

3分練ったレベラーはめっちゃとろっとろになりまして、あとは50cm間隔で配置したビスの頭を目安に流すだけです。

厚さは1cm±5mmぐらいかな。

腰が痛くなりましたが、作業自体はゆっくり流せばそんなに難しくなかったです。2回言いますけど、重いバケツを持ってゆっくり流すのでかなり腰に来ますw

ひしゃく買っとけばよかったと反省です。

実は、レベラー足りないかも事件が起こっていた

今回、立ち上がりの総延長は約18.4mでした。

それに対し、レベラー1袋で打設できるのは11m。

そして今回購入したのは2袋。22m分。

ちょっと心もとない量です。

で、実際、まじのがちで、いやほんと最後のほうは気が気じゃないぐらい、ギリギリでした。

生コンも結構ギリギリだったけど、レベラーは最後の一滴でちょうどって感じ。

もうB’zかってぐらいギリギリ。ギリギリじゃないと僕はだめなのかって感じ。

最後のほうなんかは、彼女が「ちょっといらないヘラとってくる!」っていって、ケーキ用のヘラを一本持ってきて、バケツを隅々までこそげ取って、やっと足りました。

彼女曰く、

「あっ、これたぶん大丈夫だ。ケーキの生地でもあるんですよねぇ。これが意外にバカになんないんですよぉ」(ヘラシャキーン)

とのこと。

あなたもういっそ左官屋になれば?

コテ慣らし上手いし、ブラシがけ綺麗過ぎだし、レベラー不足のピンチ救ったし。

最強かよ!!

まあそんなこんなで、

ハラハラしましたが、何とかきっちり流し込んで、レベラー施工は完了です。

コンクリ作業はホントに心臓に悪い!!!

養生して片付けして本日は終了

レベラーを流し終えたのが午後3時半、その後少し休憩して、4時半ごろにプチプチシートをかけて養生をしておきました。

明日からは雨や曇りの天気が続き、最低気温は3度くらいと高めなので、凍結の心配はほぼなさそう。

養生をかけ終えると、やりきった感が凄かったです。

個人的に、今回の基礎は十分に満足のいく施工ができました!

やれることはフルにやりきった感じだし、初めてにしては我ながらすごく良くできたと思います。

一方で、ベース打設時のミキサー車スタック事件を始め、生コン&天端レベラーギリギリ事件など、段取りの悪さが露呈したところも多々ありました。

今回は運が味方し、基礎の欠陥につながるようなことはなかったからいいものの、これをもし仕事でやっていたら完全に不合格だなーと感じました。

まあそういう反省も含め、家を作る前に小規模な刻み小屋を作っておくのは正解でした。

明日からは土台の刻みに入りますが、より気を引き締めてやっていく所存です!

あーやっと木に触れるー!

もうコンクリはしばらくいいわー。

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