彼女の実家の庭には、50年以上使われていなかった手掘りの浅井戸がありました。
なぜか二つも(笑)
僕と彼女がここで菜園を初めて最初のこの夏、異常に早く開けた梅雨の影響もあって、畑はカラカラ。
水道水を使ってたんじゃやってられねえぜってことで、
その井戸のうち一つに電動浅井戸ポンプを設置し、50年ぶりに水をくみ上げたのが7月の初めのことでした。
(ポンプは箱がないからという理由でコメリで安売りされていたのを買って、自分で設置しました。このタイプの井戸を復活させるのは想像以上に簡単でした。)
さすがに50年封印されていただけのことはあって、ちょっと温泉っぽい硫黄臭のする水が出てきましたが、この井戸のおかげで、ブルーベリーはプリプリに、オクラやナスたちは今年の猛暑を余裕で乗り切り、残暑厳しい中で直播きしたニンジンや白菜も無事に生育し収穫に至りました。
畑の水まきのほかにも、車や農機具を洗車したり、打ち水したり、僕の水浴びに使ったりw
と、
とにかく便利な井戸なのですが、問題が二つありました。
一つは前述した硫黄臭。
臭いはそこまでひどくはないのだけれど、水を口に含むと明らかに感じるレベル。
飲みたいとは正直全然思わない感じでしたし、臭いが付きそうで野菜を洗うのもためらいました。
水浴びする分には温泉っぽくていいんですけどね(笑)
そして二つ目が、一度に使える水の量が少ないということ。
畑の水やりというのは想像以上に大量の水を使うので、この浅井戸のキャパだと少し物足りないんですね。
だいたい200ℓのタンクで2回分=400ℓ使うと水が出なくなるぐらい。
20分ぐらい全開で出しっぱなしにすると枯れる感じでしょうか。
まあ半日経てばすぐに復活するのですが、
もうちょい無尽蔵に出てほしいところでした。
半年使ってたら、上記の問題点が改善した!
上記の問題点ですが、井戸を半年ほど使い続けていたら徐々に改善されてきました。
臭いはほぼ消えて、口に含んでも硫黄の味は感じません。
まだ水質検査をしていないのであえて飲むことはしてませんが、味的には普通に飲めるレベルにまで改善しています。
また、水量についても改善が見られ、
この前ユンボを洗車してる時に、
「あれっ?40分ぐらい全開で出しっぱなしにしても、全然枯れなくなってる!」
と気づきました。
これが俗にいう「水みち」の効果なのか!?
夏にポンプを設置したとき、井戸について軽く調べたんです。
するとやはり、古い井戸は臭いがするとか、水の出があまりよくないとか、そういう情報もちらほらありました。
ですがそれと同時に、
「井戸は使えば使うほど良くなる」
という昔からの言い伝えがあることも知りました。
なんでも、使えば使うほど井戸周辺の地下水の流れが整い、水の道ができるらしい。
そして昔の人はそれを「水道(水みち)」と呼んだんだそうな。
ひょっとするとうちの井戸も、半年間使ったことで水みちができ、地下水の新陳代謝が活性化したことで水量が増加し、臭いが無くなったのかもしれません。
まあ、季節で水位が変わったりとか、水温の低下により、臭いに関連する微生物の活性が落ちたとか、他にも考えられる要因はいろいろあるので、
井戸を使った→水みちができて井戸が良くなってきた
という因果関係があるのかは今のところ不明です。
ですが、とりあえずそういう現象が確認されたのは事実ですから、もし古い井戸の臭いや水量に不満がある方がこれを見ているなら、こう言っておきます。
「とりあえず半年間は使い倒せ!」
と。
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