小屋セルフビルド建前1日目&2日目 その①

小屋建設

昨年年始から刻みを初めて、もろもろの都合により半年ほどの長い中断があった小屋セルフビルドですが、年末ごろから作業を再開し、2月までにすべての部材を刻み終え、ついにこの週末、建前に入りました。

今回の助っ人は最近仲良くなった彼女の友人の彼氏?的な人で、土日をつぶして参上してくれました。

僕もその助っ人も、建前は人生初の経験だったので、初日はかなり戸惑うことが多かったです。

希望的計画では、この土日で屋根までかけたかったのですが、結果的には全然そこまではいかず、柱が立って、胴差が付いた状態までで終了となりましたが、いろいろと要領を掴んだので、今後は割とすんなりと進みそうな感触を得ました。

今回は建前初日と2日目の記録をここに残しておくこととします。

建前初日の朝、土台敷き

建前初日の土曜日は、朝一で材木屋さんが壁の材料を配達してくれまして、その受け入れ準備もかねて、現場周りの枯れ枝などを掃除し、作業台や道具類を現場脇まで運び、土台にボルト穴をあけながら、助っ人の登場を待ちました。

土台の穴は、事前に基礎に打った逃げ墨上でボルトの位置寸法を測って図面に控え、それを土台に打った芯墨と対照して写し、12mmのアンカーボルト、16mmのホールダウンボルトともに19mmのドリルで空けました。現物合わせなどはしていませんが、建物の形状がシンプルなため大丈夫だと判断しました。

土台は天然乾燥のヒノキ120mm角で、刻みからまるまる一年経過していましたが、多少のねじれはあったものの、刻み時に打った芯墨を基準にボルト位置を決めても問題はなかったです。19mmの穴の余白で吸収できるレベルでした。

穴あけの途中で助っ人が来て、穴加工が済んだ土台から順に、基礎上に仮置きしていったのですが、この段階で僕的に一つ引っ掛かることがありまして、それは、

基礎パッキンっているの?

っていう疑問でした。

材木屋さんの話だと、最近の家は全部基礎パッキンが入っているというし、師匠の家にも、師匠の師匠の仕事の現場でも木製の猫土台パッキンが入っていたので、僕も当然パッキンを入れるつもりで、檜の目の詰んだのを加工して木製パッキンを用意してはいました。

が、今回の小屋は、全面がコンクリ土間になる予定で、空気のこもる床下的なスペースはなく、通気を確保する目的でのパッキンはいらないし、むしろ逆に、土間用の気密パッキンを入れた方がいいんじゃない?っていうくらいな構造なため、木製の猫土台パッキンを入れる意味は、「土台下端レベルを完璧に出す」っていう一点のみな気がしてきたのです。

そうなると、この基礎の天端レベル誤差は基準点±2mmなので、最大4mmの誤差を消すために、パッキンを噛ませる必要はあるのだろうか?と疑問に思ったのですよね。

4mmの誤差って、木の柔軟性で吸収できるよね?と。

正直言うと、この点は建前当日まで答えが出ず、とりあえず土台を直で敷いてみて、その様子で判断しようということで、判断は留保していました。

で、当日。

すべての土台を敷いて全体をみた感じでは、

これ、たぶん直で行ける!

っていう感触を得まして、パッキンに関しては無しの方向性で行くことにしました。

それ以外の点は、ボルト穴の位置も、腰掛鎌継ぎの精度も、自分的には問題なく、ほぼほぼオールOKな感じで、土台の側面は基礎に打った逃げ墨にピッチリと合いました。

すべての土台を敷いた後で、アンカーボルトのうちの数か所に、仮止めとして「ザボレス」という土台用ナットを締めました。

ザボレスはトルクのあるドリルで締めるのがデフォルト設定なのですが、うちにそんなガチなドリルはないので、柄の長い19mmソケットレンチに数百円のザボレス用先端金具をくっつけて手動で締めました。それで全然問題はなかったです。座彫りの穴は、想像以上にきれいに空きました。ザボレスすごい!

柱を立てて胴差を入れる

この小屋の一番奥の角は、二面の蟻落としになっていて、胴差には柱も取り付く少し複雑な構造ですが、小屋の構造的に、組み立ては一番奥から始まりました。

組み方について助っ人と二人でしばし思案した結果、まず蟻落としを半分くらい入れて、仮筋交いで保持し、柱を入れた後に胴差を差し込むことにしました。

結果的にはこの方法で問題はありませんでしたが、あとから考えると、先に胴差と柱を接続して、Hの形を作ってから蟻落としに入れてもよかったかなと思います。

実際、この次のペアからはすべて、地上でHを作ってから、三脚と電動ウインチで引っ張り上げてみましたが、そちらの方が圧倒的に安定感があってやりやすかったです。

三脚は、4mの単管パイプの先端に金物屋さんで借りた三脚ヘッドを取り付け、パイプのうちの一本の下部に電動ウインチを取り付けて使いました。

ウインチは今回の建前のために新調した廉価な中国製のもので、100V電源、出力1000w、シングルラインで最大200㎏まで吊れるやつです。

母屋の電源から、3.5sqのコードリール20m+2.0sqのコードリール20m+2.0sqの延長コード×10mというかなり長い経路で電源を採ったので電圧降下が心配されましたが、その点は意外と大丈夫そうでした。

今回の部材の最大重量は、9寸胴差+柱2本(すべてヒノキ4寸幅)のH型を地上でくみ上げてから上げたもので、おそらく150㎏程度あったのではないかと思われる部材でしたが、シングルラインでも余裕で吊り上げていましたので。

とまあそんな感じで、土台を敷いて、三脚とウインチを組み立て、2ペアのHを土台に差し込んで、1日目は終了となりました。

その②に続く

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