昨年の晩秋ごろ、それまで彼女の家でずっと使われてきた初代薪ストーブを、新しい機種に入れ替えました。
パシフィックエナジー社のTrue North 20 (以下TN20)という機種です。
UFO型のデザインに全振りしたがために燃焼効率が超悪かった初代に比べ、このTN20の設計はとてもよくできていて、完全に透明な煙の様子を見ただけでも、可燃性ガスを燃やし尽くしてるなーというのがよく分かりますし、薪の消費量も体感ではかなり減った気がしていて、一言で言うと、
入れ替えてほんとよかった!!!
というのが、まる1年使ってみての正直な感想です。
まあ、どう良かったかというのは、燃焼効率の他にもあげればいろいろあります。たとえば、天板でご飯炊けたりとか、お湯が常に沸いてたりとか、ガラスが曇らず常に中が見えるとか。
いや、それ普通じゃん。と思うかもしれませんが、UFO型の初代は、斜めな天板で鍋は乗らないわ、扉は全面鉄製で燃焼の様子が確認できないわと、いろいろ大変だったので、ごく普通の薪ストーブの、ごく普通の機能が手に入ったというだけで、僕らの冬のQOLが格段に上がりました。
ではTN20が特別なにか優れているのかというと、そうではなくて、とにかく徹底して普通なんですよね。
真っ平らな鋼板のボディには無駄な装飾は一切なくて、見た目は四角い鉄の箱といった感じだし、吸気調節レバーなんてただの金属の板ですからね(笑)
とはいえ、シンプルな外装の一方で、火室内は耐火煉瓦が4面を囲い、吸気経路は空気を予熱するような構造で、二次燃焼空気パイプの本数なども最適化されていまして、燃焼に関する設計はだいぶガチだなというのがわかります。
インテリア要素を求めず、暖房器具として割り切るなら、20万を切る価格でこの性能はすごいなと思います。このクラスの熱量のストーブの相場が40万~くらいなので、20万は安すぎて心配かもと最初は思ったのですけど、1年使用した現在のところ、このストーブに全く不満はないです。
むしろ、このまっさらな鉄の箱感に慣れた今となっては、こてこての鋳物のやつはちょっと・・・ってなっちゃいそうです。僕らの暮らし方には、鋼板製で針葉樹でもセルフビルドの端材でもなんでも燃やせるシンプルな薪ストーブの方が断然合っているようです。
と、ひとしきりこの機種を絶賛したところで、最後に、実際の燃焼の動画を載せておきます。
室内のストーブと屋外の煙突を同時に撮影して、同時に見られるように編集しています。
レバーの操作や炎の様子が、煙突の排気にどう影響するのかを見ることで、より良い燃焼の追求ができるのでは?と思い撮影してみましたが、自分で想像していた以上に興味深い映像になったと思います。いままで、煙突の様子を単独で観察することはあっても、レバーを操作した1秒後の煙の様子がどうなっているかなどは見たことがなかったので、自分にとってもいろいろと気づきがある動画になりました。
1時間半の大作(燃焼の様子垂れ流しなだけ)なので、暇な人だけ見てください(笑)
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