柱の刻みはさすがに尺杖を作る

小屋建設

倉庫セルフビルドは現在、横架材の刻みが終わり、柱の刻み段階です。

心配だった自分の刻み技術も、実践&練習を繰り返すうちにそこそこ及第点レベルになってきまして、割と自信をもって作業できるようになってきた気がします。

で、今刻んでる柱に関しては、さらに墨付け精度を上げ、ミスを減らすために、正統派大工っぽいアイテムを使用することにしました。

その名も「尺杖」

このアイテムは簡単に言うと、細長い材で作った実寸の定規みたいなものです。

今回作った尺杖の場合、土台の下端&上端、桁の下端、胴差の天端(2Fの高さの基準になる)、胴差の下端の寸法が書き込まれています。

今回の倉庫の場合、柱の太さがまちまちなため、胴差の長さもそれぞれ若干違うことになりましたし、小屋梁も5本しかないので、横架材の刻みの時は尺杖を作らず、一本一本寸法を測っていましたが、今になって思うと、間口寸法の芯々&中心線だけでもいいので、尺杖を用意しておけばよかったと思いました。

そうすればこんなミスも起きなかったはず。

それに、使ってみて思いましたけど、尺杖ってやっぱりめっちゃ便利なのね。

一本づつ測るのに比べて、圧倒的に早いし正確です。

正統派な手刻みの大工さんは、一軒の家にとりかかる前に、まず最初に尺杖を作るらしいですが、実際に使ってみて、完全に納得しました。

ちなみに、尺杖はすべての基準になる定規なので、素材はねじれや曲がりのないまっすぐな材である必要があるのですが、それに関してはデッドストックを漁ってちょうどいい杉材を見つけてきまして、その材にさらに手押し鉋と自動鉋をかけ、矩を出しました。

実をいうと、梁の時に尺杖を作らなかったのは、この「まっすぐな材を探してきて手押し鉋かける」っていう手間を惜しんだからっていうのもあります。結果として、ミスの修正でその手間以上に手間をかけてしまったわけだが・・・

横着はよくないわ、ほんと。


今作ってる倉庫は、柱の長さがほぼ4m(ぼぞまで含む)なので、尺杖も4m以上必要で、4㎝×5㎝の細い材料で4mだと、どんなに素性のいい材料を選んで、何回も手押し鉋にかけても3mmくらいの曲がりが発生するのですが、それはまあ誤差っつーことで無視しました(笑)

10年以上乾燥させた材だから、これからさらに曲がるってことはあるまいとは思いますけど、いちおう日に当てないように保管することにしてます。

こっからさらに曲がるってのは厄介なので。

ついでに言うと、多分この尺杖、倉庫のセルフビルドが終わったら、もう一度削りなおして家の刻み用の尺杖の素材にするつもりだから、大事に扱ってく所存です。

細くてまっすぐな材って、意外とあんまりないかんね。

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