昨年の春、小屋セルフビルドの刻み作業がいい感じに進んでいたところで、僕の雇われ仕事がコロナ禍逆噴射に見舞われめっちゃ忙しくなり、その後、記録的な長梅雨があったり、僕が重めな副鼻腔炎でダウンしたり、彼女の母屋相続が決まったり、まあなんだかんだ色々あって、あまりはかどらなかった作業小屋建築なのですが、昨年末からぼちぼち再開いたしまして、残っていた渡り顎の桁と棟木が刻み終わりました。
本格的な刻み作業は半年ぶりでしたが、意外にも体がちゃんと覚えていて、追っ掛け継ぎなども割と難なくこなせました。
桁と棟木の材料はどちらも4寸角ヒノキで、追っ掛け継は50cm長の追っ掛け金輪にしてみました。
追っ掛け金輪というのは、師匠がそう呼んでいたので僕もそう呼んでいるだけで、たぶん正式名称ではないのだと思うのですが、まあ、金輪継ぎの楔と追っ掛け大栓継の込栓をハイブリッドにしたような継ぎ手です。
追っ掛け大栓継ぎだと面倒な微調整が、楔を使う金輪継っぽい継ぎ手にすることでずいぶんと楽になるのです。
楔は樫の木をチェーンソー製材して干しておいたものを1/20勾配で加工しています。
継ぎ手側の勾配も1/20の自作の勾配定規でピッチリ刻んでるので、楔は超スムーズにヌルヌル入っていきます。
今回の小屋では、桁行寸法が9m強なので、棟木、桁ともに、3つの部材を継いで作りました。
そのため、追っ掛け金輪は全部で6箇所、それぞれがオスメスペアなので、合計12個の継ぎ手を加工したことになります。
時間的には1ペア2時間で作れるのだけど、精神が結構消耗するので割とダラダラやって、半月ほどかけて棟木と桁の完成。
仕上げの段階では、昨年作った垂木用溝切治具が大活躍し、105mmの垂木の溝もピッチリ3寸勾配で刻めました。
垂木は、設計上では910ピッチで105mm角のヒノキを22本入れる予定でしたが、妻の出の部分の910が少し不安に感じたので、妻の出だけは455ピッチにして、垂木を4本追加しました。
垂木のピッチが長いので、野地板には30mmの足場板を使う予定。
母屋は無しで、垂木が登り梁のような見た目になる感じ。屋根裏のスペースを有効活用するための作戦です。
なんか、小屋と呼ぶにはいろいろ贅沢なつくりになっている気がするのだけど、こればかりは廃業した材木屋の材を安く買えたのが大きいです。
あとはまあ、
去年刻んでしまった材料が、ひと夏超えて変形してるかもなのがかなりの懸念事項なんですが、建物の構造がシンプルなのでたぶん大丈夫だと思いたい。
ってことで、
近々、なる早でぼちぼち建て方に入る予定でいます。
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