小屋建前9日目、米松柾目の面戸板と桁を挿入し、パイプ羽子板で緊結

セルフビルド

前回までの作業で、下梁、上梁を組み上げ、ウインチを使わないと上がらないような重い部材はもうなくなりました。

よって、前回の作業の終盤で、柱に括り付けた単管パイプとウインチを取り外し、これ以降、荷揚げはすべて人力で行うことになりました。

そういうわけで、9日目の作業は、下梁と桁の間に挟まる面戸板?てきな部材の荷揚げからスタートです。

面戸板には米松の柾目の板を

今回、セルフビルド計画のために一棟買いしたデッドストックの材木の中には、一部ですが“レアもの”もまぎれていました。

上の写真の板などがそうで、これ、材種は米松で、45mmくらいの厚さで柾目に挽いた粗挽き板なんですが、これが20枚ほど、倉庫の奥に眠っていました。長さはだいたい4mで、幅も25cmくらいはあり、立米単価にしたらおそらく30万くらいするであろう、なかなかの高級材です。この材だけで一棟買いの元が取れてしまうかも?っていうレベル。

倉庫でこの材を発見したときから、どこかで絶対使いたいなーとは思っていたのですが、桁を刻んでいるときに、

「あ、あの柾目板、桁と下梁の間の面戸板に使ったら最高じゃね?」

と思いついたのです。

で、実際に面戸板として入れてみると、

うおおおおっ、

武骨な構造材に囲まれながらも、ここだけ繊細なピンク色で、柾目がシュッとしてて、めっちゃイイじゃん!

分かる人にしかわからないだろうけど、自己満足でニヤニヤするには十分すぎるこだわりポイントができました!!

男のロマン小屋にふさわしい面戸板だわー。

追っ掛け金輪でつながる桁を挿入

この小屋の横架材の継ぎ手はすべて、追っ掛け大栓継と金輪継ぎのいいとこどりをした追っ掛け金輪継ぎ(仮称)でつないでいます。

それは桁についても例外ではなく、9.5mの長さの桁は、3つの部品に分け、それぞれを追っ掛け金輪でつなぎました。

下梁の時は、2つの部材を地上でつないでからウインチで上に揚げましたが、桁はそうもいかず、脚立で人力荷揚げをして、端から一本ずつ挿入し、最後にくさびを打って接合することになりました。

南側の桁行については、仕口の位置ずれもほぼなく、わりとすんなりと入ったのですが、北側の桁行は、梁と桁の渡り顎の仕口の位置が一部3mmほど合わず、挿入に若干苦戦しました。

この3mmのずれは、仕口の墨付けミスとかではなく、追っ掛け金輪×2本の微妙なずれと、上梁の材のねじれなどが複合的に積み重なった結果生じたもので、渡り腮のメスオス両側の仕口の角を大きめに面取りして叩き込み、なんとかかんとか納めることに成功。

でもやはり、3mmのずれともなると、木の柔軟性をもってしても若干無理してる感がありますね。無理やり納めようとしてできた努力の跡(傷)が渡り顎のかみ合う部分に少し残りました。

何気に超うれしい。パイプ羽子板の接合成功!

建前関連の記録の中ですでに紹介したパイプ羽子板という金物。

前回は、胴差と柱の接合に使い、その剛性を大いに実感したわけですが、今回はこのパイプ羽子板を柱&梁&桁の接合部分で使っていきます。

胴差の時は、柱と胴差の二つの部材をボルトで貫通してつなぐだけだったので、そんなに心配することはなかったのですが、今回はなんと、柱&下梁&上梁&桁の4つの部材を600mmのボルト一本で緊結するという、なかなか加工難易度が高そうな方式を採用しましたので、すべてのボルト穴がドンピシャで合うのかがかなりの不安要素ではありました。

が、

結果的に、全10箇所あるパイプ羽子板部は、すべての箇所でスムーズに4つの部材を貫いて、問題なく緊結が完了しました。

600mmの片引きボルトは、長すぎてホームセンターでは売っておらず、大工道具屋さんで取り寄せました。朝頼んでその日の夜に来るスピード感。町の道具屋さんのいいとこはこういうとこなんだよなー。
柱、下梁、上梁、桁、すべて芯から20mm室内側に15mm径の穴をうがっています。ボルト直径は12mmなので、なかなかシビアな穴径でしたが、一本のボルトで貫くことができました。
パイプ羽子板の穴は、雨の影響を受けないように室内側に設けましたが、今思うと、柱の上部はよぼどの暴風雨でないと濡れない場所なので、建物外側でもよかったかもしれないです。

パイプ羽子板の施工で、最も心配だったのは、建物の角の部分の4箇所でした。

というのも、この建物の4つ角は、妻面に落とし込み板壁が入る都合上、上梁を挿入した時点で、パイプ羽子板の穴が完全に壁の中に隠れてしまうのでした。

パイプ羽子板の穴は、落とし込み板壁の中に完全に隠れていて微調整不可。

これは完全な設計ミス、というか墨付けのミスで、特に何も考えずに「ボルト穴は芯から20mm室内側ね」っていう風に思い込んでしまったのが原因です。

板倉の溝を刻んだ時にここに板壁が入ることに気づき、あー、やばいかもこれ・・・ってなって、それ以降ずっと気がかりではあったのですよね。

なので、建前時は一か八かで、一本の部材を組むごとに逐次ボルトを入れては外し、パイプ羽子板金物のズレが極力出ないようにしました。

その作戦が功を奏し、結果的に、パイプ羽子板の位置微調整をできない状態でもボルトはすんなりパイプ羽子板のネジ穴に届き、無事に緊結できたのは地味にめっちゃホッとしたなあ。

これにより、桁行1.82mごとに等間隔で600mmボルトとパイプ羽子板が入り、建物上部の横架材がすっぽ抜ける心配は皆無になりました。

渡り顎+パイプ羽子板は、見た目の点も強度の点も、今のところ僕の思いつく最適解です。(刻みに一手間加わるけど、そんなに面倒じゃないですよ)

この金物の施工を習得したことで、僕のDIYの幅がすごく広がった気がしてます。

あのミスの箇所はこうなった

以前、梁の刻みについての日記で、痛恨のミスを犯したと書いたことがありました。

この日記の中で、「ミスはしたけれども、修正は効くから問題ない。ぜ、ぜんぜん気にしてないんだからねっ///」とか強がっていましたが、その箇所には樫の部品を差し込んで、結果的にこんな感じになりました↓

追っかけ金輪の楔を作った余りの樫で作った面戸の埋め木

もともと構造強度的には全く問題のないミスでしたが、見た目的にも許容範囲な感じに修正できたようです。(まあセルフビルドだから許されるレベルではあるけど)

ただ、梁の端っこが斜めに面取りしてあるのからも分かるように、ヒノキの埋め木はちょっと強度が足りず、桁を挿入する時にぶつかって欠けてみすぼらしい感じになったので、鑿でそれとなく削って修正しておきました。

桁の挿入時の傷しかり、梁のミス隠蔽しかり、アマチュアとプロの差はこういうとこの”努力の跡”に出るのだろうなと痛感する建前9日目なのでした。

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