ぬか床をラブレ®で促成発酵したい①

畑のいろいろ

「ぬか床を覗くとき、ぬか床もまたこちらを覗いているのだ」

いやいやいやwww

ぬか床にこの前収穫したあんずの切れ端ぶっ刺してニーチェごっこしてる場合ではない。

「あんずの酵母を入れて菌の多様性を云々・・・」とか言って遊んでる場合ではないのですよ!

まだそういう段階じゃないんです、このぬか床!

だって、まだ仕込んで6日目だから。

これからあと10日くらい捨て付けをして、毎日かき混ぜて、やっとぬか漬けらしきものが漬かるのが本来のぬか床っていう物。

6日目で酵母が云々いうのは、中学生が酒の味を云々いうのと同じレベルなのです。たぶん。

しかしだね、

こちらとしては10日も待ってられない事情があるのですよ。

こいつらがもうバンバン採れ始めたからね↓

5株ずつ栽培している、四葉きゅうりと相模半白きゅうり。

暑さに強い四葉はともかく、耐暑性のない相模半白の方は梅雨の今が生育のピークで、梅雨が明けて暑くなると一気に採れなくなっちゃうのです。

つまり、ぬか床の醸成をあと10日も待つと、相模半白をぬか漬けで味わえる期間は半月くらいになってしまうわけ。

下葉からベト病も発生してるし、もしかしたら半月も株のスタミナが持たないかも。。。

というわけで、きゅうりの生育にぬか床の醸成が追い付かなくて焦っている今日この頃。

僕も彼女もぬか漬けが結構好きで、僕はとくにきゅうりの糠漬けが異常に好きなので、ぬか床は夏の必須アイテムなのですけど、その割に毎年仕込むまでの腰が重くて、今年もきゅうりが採れ始めたころになってやっと、

「あ、ぬか漬け仕込もう!」

ってなって、用事のついでに立ち寄った直売所で50円のぬかを買って、その日のうちに仕込みをしたのが6日前。

普通に遅すぎ(笑)

で、3日前からきゅうりの収穫ペースが上がってきて、1日に5本も6本も採れるようになって焦ってるわけ。

苦肉の策として、仕込み当日から捨て漬け野菜を超大量に入れたりもしてみたのだけど、仕込みから5日目の段階で、捨て漬けズッキーニにはまだまだ酸味も出ず、香りだけが若干ぬか漬けっぽくなっただけでした。

ガーン。。。

やっぱり、菌の都合に合わせるしかないのか。。。

って、だいぶ悩んだよね。

で、ポチってしまったよね。これを。ラブレ®を。

これ、京都かどっかの有名な漬物から採った乳酸菌を増殖して乾燥休眠させてタブレット化したサプリメントでして、本来なら1日6粒を経口摂取するのが正しい使い方なのだけど、

アマゾンのレビューを見ると、そのほとんどが、

「これをぬか漬けに入れたらめっちゃ味が良くなりました!!」

「ぬか漬けのプロは、これを種菌にするらしいですよ!」

みたいになっててワロタwwwwww

っていう感じの、ユーザー側で勝手にぬか床に特化した商品なの(笑)

僕も、このレビューを見てポチったみたいなとこあるかんね。

メーカーの人どう思ってんだろ?wって感じだよ全く・・・

そんなわけで、ぬか床の促成発酵を調べていてこの商品を発見し、本来の使い方じゃなさすぎワロタwwwなレビューにまんまと乗せられた僕の作戦はこうです。

目標としては、

6日目のぬか床にこのサプリを種菌として投入し、菌数の初項を底上げすることで、普通のぬか床の乳酸菌数である、10億匹/1gという数をごく短期間で達成する!!

そんな感じ。

で、

まず基本的な知識として、乳酸菌の分裂速度は20分に1回なので、1匹の乳酸菌は1時間で8匹になるらしいです。すなわち、1時間ごとに8の階乗で増えていく計算です。

8^10 = 1,073,741,824

つまり、理論上、1個の乳酸菌が10億個になるのに要する時間は、なんとたった10時間だけなのです!!

うちのぬか床の重量は1.5kgなので、最初に1500個の乳酸菌がいれば、10時間後には10億個/1gの目標は達成されるはず。

え・・・、それなら、最初からぬかとか捨て漬け野菜にいた乳酸菌で十分じゃね?ってなるのだけど、

上の計算はあくまで“理論上”なのであって、実際には、乳酸菌の寿命とか、様々な菌種同士の拮抗作用とか、塩分による分裂遅滞とか、いろいろな作用が働くので、普通にぬか漬けを作ると仕込みに2週間くらいかかるのだと思う。

そこで、もっと実際に近い数字で計算しなおし、

仮に15日で普通のぬか床(10億個/1g)が完成すると仮定すると、乳酸菌は1日に約4倍ずつ増えるっぽいことが推定されました。

その計算だと、11日目にして4^11=約419万個/1g

それをふまえ、

ラブレ®4粒(ひと粒当たり30億個)をぬか床に投入すると、乳酸菌120億個/1500g=800万個/1gになるはずで、

これは普通に仕込んだ場合の11日目の午前中くらいの数!

これなら6日目のぬか床を5日以上未来にタイムリープさせることができるぞ!!!

ってことで、4粒を袋から取り出し、麺棒の先で軽くつぶし、少量の水に溶いてぬか床に投入しました。

それが昨日の夜のこと。

このあとすぐに、

いつもと同じく、底の方のぬかを上に、表面のぬかを下に、ざっくりとかき混ぜ、収穫したてのきゅうりを漬け込みました。

それから丸1日置いて本日の夜、つまり仕込みから丸7日目。

ついに試食の時が!!!

・・・!

「うん、これ、普通にぬか漬けになってるぞ。少なくとも、昨日までのしょっぱいだけのズッキーニとは全く別ジャンルの食べ物になってる!」

っていうのが僕の感想。

「これはもう普通にぬか漬けだねー。あっ、この相模半白の方、なんか青じそみたいな味して美味しい。」

っていうのが彼女の感想。

二人とも共通して、「これはぬか漬けである」っていう味を感じることができました。

ただ、

熟成したぬか漬けのあの複雑な酸味と香りはやっぱりまだ出ていないというか、

うまあああああああ!!!

っていう風にはならないですね。まだ。

まあ、サプリメントで5日タイムリープしたのを加算しても、まだ12日目のぬか床なので、これからの経過観察でどうなるかってとこでしょう。

7日目にしてこの味なので、ここからの伸びしろはかなり期待できるはず。

※追記
ラブレ投入から3日後、味に変化が現れました↓

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